「東日本大震災」関連破綻状況(2012年6月19日現在)

東京商工リサーチは、6月29日現在の「東日本大震災」の関連倒産調査結果を発表した。

6月の東日本大震災関連倒産は、6月29日現在の速報値で29件となっており、震災発生直後の2011年4月の26件以来、1年2カ月ぶりに40件を下回る低水準となった。

ただ、震災発生からの倒産件数は累計811件に達している。このほか、事業停止や法的手続きの準備を進めている「実質破綻」が31件あり、震災関連の経営破綻(倒産+実質破綻)は、累計842件にのぼっている。

6月の倒産事例では、東京電力福島第一原発事故による警戒区域内で初めて企業倒産が発生した。原発関連のメンテナンス業者向けに機械工具などを販売していた鈴木産業(福島県双葉郡)は、営業地域が立ち入り禁止の警戒区域に指定されたため、事業活動が困難となり破産を申請した。

「直接型」被害では、養豚業のナカツルファーム(宮城県)が、東日本大震災の発生で、海岸から近かった豚舎が鉄骨屋根を除き津波で流失した。業態転換を含めて再建を模索していたが、ここにきて先行きの見通し難から破産を申請した。

被災地を中心に震災後に事業再建を目指しながら、半ばで事業継続を断念するケースがみられはじめた。

6月の形態別では、清算型の破産が21件、特別清算が2件。清算型が全体の約79.3%を占め、震災が影響した企業経営を再建する厳しさが改めて浮き彫りになった。

6月の地区別では、関東が16件、東北と中部がそれぞれ3件、北海道・近畿・九州が各2件、北陸1件だった。このうち東北は、宮城1件、秋田1件、福島1件だった。

震災関連倒産の累計811件の都道府県別では、最多が東京の220件で、次いで北海道の59件、福岡の45件、宮城の34件、大阪の33件と続く。直接被害を受けた東北6県の倒産件数は120件で構成比は14.7%にとどまる。

震災関連倒産の累計811件の産業別では、製造業が196件で最多だった。次いで宿泊業・飲食店などを含むサービス業他の189件、卸売業の158件、建設業の119件の順。2012年上半期(1-6)では、製造業が最多の67件となり、次いで卸売業の64件、サービス業の61件の順だった。

被害型では、「間接型」被害が756件に対し、「直接型」被害が55件と全体の1割弱にとどまっている。