羽田雄一郎国土交通相(29日・国交省)《撮影 中島みなみ》

国土交通省は29日、整備新幹線未着工区間について北海道新幹線(仮称・新函館〜札幌=211.5km)北陸新幹線(金沢〜敦賀=125.2km)、九州新幹線(武雄温泉〜長崎=66.0km)の3区間で工事実施計画を認可した。

羽田雄一郎国交相は「3区間の整備により、ビジネス観光の交流を促進し、地域の産業や社会に大きな効果をもたらすだけでなく、災害リスクへの備えなどの観点で、わが国の多重的な幹線交通体系が確保され、環境負荷の小さい交通機関として、持続可能で活力ある国土を築く礎となると期待している」と述べた。

3区間の事業費は総額で3兆400億円。24年度事業は、調査設計やトンネル工事準備に事業費を充てる。消費増税で国民負担が求められる中での大型公共事業の再開について、羽田氏は公共事業費の増大を否定した。

「実質財源である整備新幹線の貸付料を活用し、事業ペースを調整する。時間をかけて整備する。公共事業関係費に過度に依存しないことを前提として財政規律にも充分配慮した」

しかし、この3区間は、最も早い九州新幹線長崎ルートでも約10年後、北陸新幹線では約14年後、最も遅い北海道新幹線では約24年後の完成開業を目指している。

遠い開業目標に、限られた財源で3区間を同時着工することの歪みが出ているとも言える。これについて羽田氏は次のように述べ、完成時期が場合によっては前倒しされる可能性があることを示唆した。

「採算性も含めて進めていくことを決定しているので、最終的なゴールが違っているが、(今後の)経済動向とか民間の資金の活用など、進めていく中で、新たな検討をする。厳しい試算をしているので遅れることはないだろう。経済の動向によって早まることはある」

新幹線(資料画像) 新幹線(資料画像) 上越新幹線(資料画像) 800系・新800系(資料画像) 500系(資料画像)ISHIDA Shinichi