運転免許取得を希望する中国人に特殊な小型イヤホンを渡し、携帯電話を通じて試験問題の正答を教えていたとして、警視庁は22日までに栃木県内に在住し、中国籍を持つ37歳の男ら2人を道路交通法違反(運転免許不正取得)容疑で逮捕した。

警視庁・組織犯罪対策1課によると、逮捕された2人は日本国内で有効な運転免許の取得を希望する中国人に対し、「日本語がわからずとも合格させる」などと宣伝。18万円でカンニングを請け負った疑いがもたれている。

受験生は直径約1.5mmのワイヤレスイヤホンを耳に貼り付け、男は栃木県内の自宅などから携帯電話で答えを教えていた。試験問題は数パターンが用意されており、実施ごとにその内容は異なるが、男は最初の問題の漢字から使われているパターンを推測していた。受験生は咳払いの回数などで男にパターンを教えていたとみられる。

「日本語に不自由な中国人が運転免許を取得している」という情報を得た警察が内偵を進めたところ、耳にピアスのようなものを貼り付けた中国人がいることを把握。後の調べでこれがイヤホンであることが判明した。

このイヤホンは「305イヤーピース」や「米粒イヤホン」と呼ばれ、中国ではカンニングツールとして悪名高い。携帯電話と専用の無線機をBluetoothで接続。無線機からは微弱な電波でイヤホンへ送信している。無線機のアンテナ部分を首にかける構造で、全体としても服の中に収まるサイズとなっている。中国では入試試験などでこれを使ったカンニングが横行。使用周波数帯をカットする電波遮断機も流通している。

試験問題は外部に持ち出しが禁じられているが、逮捕された男が所有するパソコンには複数パターンが収録されており、警察では試験問題の入手ルートについても解明を進めるとともに、試験問題の変更も検討している。