トヨタ Camatte…狭い空間だからこそ芽生える連帯感 《撮影 古庄速人》

トヨタ自動車が東京おもちゃショーで発表したマイクロEV『Camatte(カマッテ)』。その室内は広さ感こそないものの、乗員が密着することで空間を共有する意識が高まり、連帯感を生み出す狙いがあるという。

また子供が運転しているとき、後ろに座った親が手を伸ばしてステアリング操作を手助けしたり、とっさの時にサイドブレーキや緊急停止ボタンを操作できる距離としているという。狭さがもたらすメリットを追求したデザインだといえる。

コンセプト企画やパッケージレイアウト、そしてスタイリングを手がけたのはツナグデザインの根津孝太氏。親子で楽しめるクルマの企画ということで、デザインを進める際には乗用車の進化へのアンチテーゼも込めたという。

「最近の乗用車は、一人ひとりの快適性が追及されて車内が個人向けになっている。しかし家に比べたらずっと狭い空間なのだから、クルマで移動することを共通体験とし、いっしょになって楽しんだほうがよいのでは?」という問いかけを込めてデザインしたと根津氏。また基本フレームに手でボディを装着できるシンプルな構造にしたのも、「クルマに手を加える楽しさを、親子で共有してもらいたい」という狙いからだ。

カマッテには、トヨタ車であることを示すバッヂやエンブレムは存在しない。これはコモディティ化が進んできた従来型の自動車としてではなく、玩具の延長線上にある乗り物として、玩具のように付き合える自動車として認識してほしいとする思惑があるからのようだ。

おもちゃショーで公開したのは、子供の反応をダイレクトに感じることができるからだという。カマッテに触れたことで、子供たちに「クルマっておもしろい!」という意識がわずかでも芽生えたなら、それはいずれトヨタだけでなく自動車産業全体の大きな財産になることだろう。

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