【中国 次世代トヨタ】車種拡充に期待…広汽トヨタ第一店 黄永江総経理《撮影 土屋篤司》

広汽トヨタ(GTMC)の約300あるディーラーのなかで、モデル店舗となっている広汽トヨタ第一店。

同店舗は2010年、新車販売台数が4424台。入庫台数54720台。従業員256人を抱える巨大ディーラーだ。

販売店面積は約1万平方mと広大。ストール数はサービス用が20ストール、BP用が26ストール導入されている。

運営開始は2006年6月。2009年1月にTOSS(Total Order Support System)導入、2009年5月にe-CRB(evolutionally Customer Relationship Building)連携、2009年7月には中古車業務の構築に着手し、2010年5月にBPセンターの稼働を開始している。

GTMCとの連携による中古車事業や苦情解決オペレーションなどを先駆けて導入している同店舗の黄永江総経理に最新動向を聞いた。

---:2011年の経営動向を教えてください。

黄氏(以下敬称略):2011年の2Qは震災の影響で販売台数が下がりました。

---:利益率も下がったのでしょうか。

黄:当店の年間の販売台数は4000台を超えますが、売上の94%は新車、残りの6%がサービス他です。販売台数が下がれば利益も下がります。

---:利益の割合はどのようになっていますか。

黄:利益については車両販売が41.81%、用品が15.75%、登録関係が2.20%、整備関係が13.81%、中古車が1.66%、保険が10.83%、教育関係が5.32%、その他が8.63%となっています。

---:中古車販売の利幅は大きいのでしょうか。

黄:中古車を150台くらい販売すると100万元くらいの利益になります。卸し、小売りを含めて150台の中古車を販売すれば、という計算ですね。新車販売は値引き競争が激化しており、利益が得にくくなっています。

---:新車販売が競争過多で値引きが強いられている。ただし新車を売ってしまえば、入庫と中古車で将来の利益が見込めるということですね。

黄:そうです。新車販売はサービスで利益を得ることが出来ます。中古車事業では下取り業務をしっかりやれば、自動車保有者が増えていますから、今後戦略的に利益を得られることになります。

---:第一店では、中古車事業で一定の利益が出ています。ということは、新車販売では、他社より低価格で車両を販売できる競争力があると考えて良いですか。

黄:広州にはGTMCの新車販売店が9店舗あります。当店はほかの8店舗にくらべ新車が3倍くらい多く売れています。その要因はサービス面などで利益が確保できいるため、他社以上に値引きが出来ているからです。GTMCとしては、新車販売の相場が荒れるのは良くない。一方で、販売台数の目標があります。相場と販売台数、どちらをとるかというと、販売台数の方が大事となってきます。広州で売れ筋の『アコード』や『ティアナ』が値引きをすれば、『カムリ』だけ売れなくなりますので、販売価格は戦略的に決めます。

---:e-CRBをのコンセプトを具現化したシステムによる効率化は、在庫期間を短くするものですね。今回、震災やタイ洪水の影響で需要は旺盛な中、供給が止まってしまう場合に、ディーラーとしてはチャンスを失ったように思います。ジャストインタイム方式が裏目に出た格好とも見ることができます。

黄:確かに一時的に供給が遅れたことは事実ですが、システムは非常に良いものです。全国のお客様のニーズを理解できます。震災や洪水の影響は避けられないものですが、そうした困難についてお客様が理解してくれました。メーカーの生産が回復してから供給します、と事情を説明すれば理解してくれましたから。

---:震災の影響はあっても、お客様が待っていてくれたと。

黄:日系ブランドはメーカーを問わず影響を受けました。単純にトヨタだけが影響を受けたのであれば他社に移行してしまう可能性はありますが、皆影響がありましたので、お客様も待つほかないと考えられたのではないでしょうか。

---:日系セダンは、欧米、中国を含めて、世界のブランドのなかではどの辺りがライバルなのでしょうか。どのようなブランドにお客様が流れてしまうことがありましたか。

黄:お客様が流れるとすれば、ドイツ、アメリカブランドでしょう。違いがよくわかる日本車が好きなお客様はドイツ、アメリカブランドのクルマは買いませんね。

---:日本車のファンが確実にいるようですが、そういったお客様は増えていますか。

黄:メーカーごとにファンはいます。トヨタは『ハイランダー』を出してSUVの客を引っ張ってきました。個人的には、ファンを増やすためにトヨタブランドの車種を増やしてもらいたいです。カムリ以上のハイクラス車両はほしいですね。中国人にとってはライバルの日産、ホンダよりはトヨタブランドのイメージの方が良いと感じます。

---:安くて競争力があるクルマ、コンパクトカーのラインアップ拡充は必要でしょうか。

黄:ラインアップが増えるのは、どんな車種でもうれしいですが、選ばせてもらえるのであれば中国人が好きなもの、認知度があるものが欲しいですね。イメージとしては大きいもの、そして価格が大事です。コンパクトカーは中国ではあまり売れないですね。もちろん、将来的にはコンパクトカーが人気になる可能性はあります。

---『E’Z』(イーズ)は中国市場でどのような反応ですか。

黄:イーズはSUVとセダンの機能を集約している良いクルマです。しかし新しいので認知が浸透するのに時間が必要と考えています。まだ発売して時間がたっていませんから、やれることは沢山あります。


(インタビュアー:三浦和也、文責:土屋篤司)

第一店《撮影 土屋篤司》 第一店、店内のようす《撮影 土屋篤司》 第一店、コールセンターのようす《撮影 土屋篤司》 第一店、コールセンターのようす《撮影 土屋篤司》 第一店、点検補修工場《撮影 土屋篤司》 第一店、点検補修工場《撮影 土屋篤司》 第一店、点検補修工場《撮影 土屋篤司》 第一店、点検補修工場《撮影 土屋篤司》 第一店、点検補修工場《撮影 土屋篤司》 第一店、点検補修工場の塗装ブース《撮影 土屋篤司》 第一店、点検補修工場《撮影 土屋篤司》 広汽トヨタのモデル販売店んひとつである第一店には、TOSSをはじめとするシステム管理が行き届いている《撮影 土屋篤司》 広汽トヨタのモデル販売店んひとつである第一店には、TOSSをはじめとするシステム管理が行き届いている《撮影 土屋篤司》 広汽トヨタのモデル販売店んひとつである第一店には、TOSSをはじめとするシステム管理が行き届いている《撮影 土屋篤司》 第一店、点検補修工場。補修塗装活動の状況《撮影 土屋篤司》 第一店、コールセンターの情報入力システム画面。ここから入力された情報がGTMCと共有される《撮影 土屋篤司》 第一店のサービス事業は堅調に推移している《撮影 土屋篤司》