THE BEETLE 内外装をカラーコーディネイトした「ザ・ビートル デザイン」仕様で輸入される。《撮影 青山尚暉》

NEW BEETLE改め、THE BEETLE…。

インドネシア人デザイナーによるスタイリングは「タイプ1」と呼ばれた初代がモチーフ。3つのアーチで構成されファニーでもあった先代に対してルーフが平たんになり、フロントオーバーハング、ボンネットが伸ばされ、さらに前後トレッドをフロントで63mm、リヤで49mm拡大。ボディサイズがひと回り大きくなったこともあって、ずっと逞しく、男性的に変ぼうした。

基本部分は最新の『ゴルフ』VI。エンジンはそのゴルフや『ポロ』にも搭載される1.2リットルシングルターボ+7速DSG。先代は2リットル/1.6リットル+ATだったから、パワーパッケージは一気にダウンサイズ&最新のものになっている。

運転席に座ると、一輪挿しは左ハンドルのみの設定で右ハンドルには用意されないのがちょっと寂しいけれど(ブラケットの問題だとか)、インパネの奥行きが一気に短くなり(先代はミニバンのように長かった)、先代で気になった車両感覚のつかみにくさは大幅に改善されている。

ルーフを平たん化した最大のメリットは、後席頭上スペースの拡大。身長172cmのボクがドラポジを決めその背後に座ると、頭上に100mm、ひざ周りに110mmのスペースがあった。大人でも不満なく着座できる後席居住空間になったわけだ。

走りは先代の“もっさりおだやか系”から一転、1.2リットルターボでも十分以上の動力性能と軽快感、レスポンスを備え、エンジンは2000回転から豊かなトルクがわき出て高回転までウルトラスムーズに回り切る。高回転では「フォーン」という控えめな快音を放ち、たまらなく気持ちいい!

ゴルフVI同様、ステアリングフィールは実にリニア。ワイドトレッドで安定感も抜群だ。しかも、17インチタイヤでも路面をなめるような快適な乗り心地を示す。静粛性も文句なく、高速走行でも耳に届くのはほぼ風切り音のみ。速度感が恐ろしくないクルマでもあるのだ。

とにかく走りの質はビートルらしくない(!?)ほど洗練されていた。魅力はデザインだけじゃない、それが『ザ・ビートル』なのである。

ちなみに、先代に対して後席シート幅を縮めたため、定員は4名となる。ペットフレンドリー度はそれほど高くないが、中小型犬なら後席、または後席を分割可倒した眺めのいい場所に乗せられる。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★★
ペットフレンドリー度:★

青山尚暉|モータージャーナリスト/ドックライフジャーナリスト
自動車雑誌編集者を経て、フリーのモータージャーナリストに。自動車専門誌をはじめ、一般誌、ウェブサイト等に執筆。ペット(犬)、海外旅行関連の書籍、ウェブサイト、ペットとドライブ関連のテレビ番組、イベントも手がける。

ボディカラーは全6色。先代にあったペール系がないのが残念。《撮影 青山尚暉》 【VW ザ・ビートル 試乗】走りはビートルらしくないほど洗練…青山尚暉《撮影 青山尚暉》 【VW ザ・ビートル 試乗】走りはビートルらしくないほど洗練…青山尚暉《撮影 青山尚暉》 ポルシェっぽい顔つき??《撮影 青山尚暉》 初代、先代、新型のルーフ形状の違いがわかる。《撮影 青山尚暉》 【VW ザ・ビートル 試乗】走りはビートルらしくないほど洗練…青山尚暉《撮影 青山尚暉》 【VW ザ・ビートル 試乗】走りはビートルらしくないほど洗練…青山尚暉《撮影 青山尚暉》 【VW ザ・ビートル 試乗】走りはビートルらしくないほど洗練…青山尚暉《撮影 青山尚暉》 当初は305万円のレザーパッケージのみで発売開始。タイヤは17インチが組み合わされる。標準のファブリックシート仕様は16インチ。《撮影 青山尚暉》 機能的に洗練されたインパネ。《撮影 青山尚暉》 インパネの奥行きが短くなり、運転がしやすくなった。《撮影 青山尚暉》 【VW ザ・ビートル 試乗】走りはビートルらしくないほど洗練…青山尚暉《撮影 青山尚暉》 デザインされたドア内張り。《撮影 青山尚暉》 収納は日本車並みに十分にある。《撮影 青山尚暉》 頭上のポケット。《撮影 青山尚暉》 エアコン操作パネル。《撮影 青山尚暉》 7速DSG。ほとんどATのようにスムーズに変速する。《撮影 青山尚暉》 初代をイメージしたアッパーボックス。"BEETLE BOX"。《撮影 青山尚暉》 後席用アシストグリップ。《撮影 青山尚暉》 後席。十分に実用的。ただし2名掛けになった。《撮影 青山尚暉》 荷室は奥行き800mm、幅1040mm、トノカバーまでの高さ530?。《撮影 青山尚暉》 後席は5:5分割可倒式。《撮影 青山尚暉》 デザイングレードはボディカラーと内装パネルがコーディネイトされる。赤いボディだとこうなる。《撮影 青山尚暉》