右手で持てばすべてのボタン、スティックに指が届く。すべての操作を片手でできるのは歩きながら使うときなどに非常にありがたい。《撮影 山田正昭》

◆シティナビゲーターをインストールしてカーナビ的に使ってみる

本機は20万分の1スケールの全国道路概略図が内蔵されているが、これは幹線道路しか収録されていないので一般的な用途にはほとんど使えないと考えたほうがいいだろう。別の地図と組み合わせるので緯度経度や方角だけ分かればいいとか、あるいは移動を記録するだけのGPSロガー的な用途に使うなら別だが、そうでなければ別売の地図をインストールして使う必要がある。

地図は用途によってさまざまなタイプがあるが、一般的に市街地で使うなら「日本詳細道路地図(シティナビゲーター)」、山岳地で使うなら「日本登山地図(TOPO10MPlus)」を使う。ここでは、「日本詳細道路地図(シティナビゲーター)」をインストールしてカーナビ的な使い方をしてみた。

日本詳細道路地図は地図データのほかに住所データや施設情報などが収録されていて、普通のカーナビと同じように目的地検索ができる。もちろんルート検索も可能だ。探索方法は「直行」「時間優先」「距離優先」「一般道優先」「有料道優先」があり、やはりカーナビ並みといっていいだろう。さらに車両選択として「車/バイク」「徒歩」「自転車」があり、それぞれに適したルート検索ができる。さらに、地図の表示形式にはノースアップ、トラックアップ、自動車モードが用意されている。自動車モードはいわゆる3D表示のことだ。


◆位置精度はGPS測位のみのPNDを凌ぐ実力、ただし機能はシンプル

実際に使ってみたが、最初はカーナビとして使うのはかなり厳しい、というのが第一印象だった。ディスプレイが小さくて、表示されているルートが全く読み取れないのだ。しかし、地図の表示モードを変更したところ、その印象はかなり変わった。最初は自動車モードにしていたのだが、それをノースアップに変えてみたのだ。

ノースアップで地図の縮尺を適切に調整すれば、カーナビとしてそれなりに使える。快適とまではいわないが、十分に実用に耐えるレベルだ。もちろん、カーナビとしての機能は最低限で、音声案内もなければ交差点の拡大表示もない。しかし、曲がる前にはブザーで知らせてくれるし、GARMINならではの地図は拡大表示がなくても見やすい。

ちなみに、地図の表示モードはノースアップではなくトラックアップでももちろん構わない。ただ、本機は徒歩で使うことも多く、その場合はノースアップが断然見やすい。そのためカーナビとして使うときもノースアップのほうが見やすく感じるのだ。

本機をカーナビとして使ってみて、改めて感じたのが測位精度の高さだ。カーナビとして使った時の七難を隠してくれるほど、正確な位置を示してくれる。そこで、走行軌跡データをパソコンに移し、Google Earthに読み込ませてみた。思った通り、これまでに使ったどんなナビよりも正確に道路上をトレースしている。立体駐車場の中でも衛星をロストせずに測位を続けたのには恐れいった。


◆トリップコンピュータやイメージビューアーなど多彩な機能を搭載

本機はハンディGPSの最高峰モデルとして、さまざまな機能を搭載している。トリップコンピュータはGARMINのPNDにも搭載されているのとほぼ同じもので、速度、移動距離高度、目的地の方角など多彩な項目を表示できる。また、本機にANT+対応機器を接続したときのデータもこのトリップコンピュータに表示される。ジョギングで使うのはさすがに難しいが、自転車でのトレーニングなら十分にフィットネス用GPSとして使えるだろう。

イメージビューアーはデジカメで撮影した画像を表示する機能だが、もちろんそれだけではない。写真に位置情報が記録されていれば、その場所までのナビをしてくれるのだ。同様の機能を搭載したGARMIN製品は以前からあったが、肝心の「位置情報付きの写真」がこれまではあまりなかった。しかし、今ではスマートフォンなら簡単に位置情報付きの写真を撮影できるし、GPSを搭載したデジカメも増えている。これからはイメージビューア機能は使用頻度の高いものになるはずだ。

また、独立した機能ではないが、日本語入力が改良されたのも注目点の一つだ。携帯電話と同様のテンキー入力になったので、携帯電話に慣れた人ならすばやい入力が可能。クリックスティックを駆使しての入力はなかなか快適だ。この機能は当然ながら日本語版だけのものだが、本機は日本語化の時点で幾つかの機能強化が行われているのも特徴のひとつ。例えば、内蔵メモリに記録される軌跡データをmicroSDカードにも二重に記録することで、データより確実に保存できるようになっている。

お店のジャンル別検索などもできる。もちろん電話番号や住所による検索も可能だ。《撮影 山田正昭》 ルート検索の設定。有料道路やUターンを回避するといった設定も可能だ。《撮影 山田正昭》 自動車モードでのナビ画面。絶対的な描画領域が狭く、自分がどこにいるのかさっぱりわからない。スケールを変更しても見やすくなることはなかった。《撮影 山田正昭》 地図の表示モードをノースアップに変更。これなら十分に実用になる。《撮影 山田正昭》 軌跡データをGoogleアースで表示。画面の上から駐車場に侵入し、ループ状のスロープを登って立体駐車場へ。屋上より1階下のフロアに駐車した。立体駐車場に入るまではほぼ完璧な精度。駐車場内のデータはさすがに誤差が大きいが、測位できているだけで凄い。《撮影 山田正昭》 トリップコンピュータは表示項目を細かく設定できる。この例では、右上にワイヤレス通信機能で接続したハートレートセンサーによる心拍数を表示している。《撮影 山田正昭》 フォトビューワ機能を使えば、写真を撮影した場所にナビをさせることができる。《撮影 山田正昭》 日本語入力はテンキー入力となった。漢字変換もかなり賢い。《撮影 山田正昭》 目立たないことだが、本機はパソコンに接続するとマスストレージとして認識される。面倒なドライバのインストールが不要で扱いやすい。《撮影 山田正昭》 GARMIN eTrex30J《撮影 山田正昭》 丸みを帯びたデザインで、外周部はラバーで覆われている。衝撃にも強そうだ。《撮影 山田正昭》