4月29日早朝に関越自動車道藤岡ジャンクション付近で起きた高速ツアーバス事故を受けて、国土交通省は5月中を目途に、過労運転防止対策を見直すための専門家による検討会を設置する。

乗客7人が死亡、38人が重軽傷を負う大惨事となった今回の事故では、運転者が居眠りをしていたと見られるほか、貸切バス運行会社陸援隊が日雇い運転者を選任し、運転者に対する運行指示や点呼を実施していなかったなどの法令違反が確認されている。

同省では2012年3月にまとめたバス事業のあり方検討会報告書で、従来の路線バス事業者による高速路線バスと旅行会社が貸切バスを使って行う高速ツアーバスを制度的に一本化する「新たな高速乗合バス」への移行を提言しており、2013年度末とされていた移行時期を前倒しする。

一方、1日上限670kmとしている乗務距離による交代運転者の配置基準については、一昨年9月に総務省から生理学的な検討も行うべきと勧告されていたことを踏まえ、乗務距離上限だけではなく、運転時間基準や点呼のあり方、運行管理体制など、過労運転防止対策全般を見直すために専門家による検討会を設置することにした。

同省ではこのほか、高速ツアーバス事業者に対して5月、6月に重点的な立ち入り検査を行うとともに、貸切バス事業者に対する安全規制も強化する方針。さらに、デジタル式運行記録計や衝突被害軽減ブレーキ義務付けも検討していく。