トヨタ・プリウスPHV《撮影 太宰吉崇》

まだ一般販売前だった2年ほど前に試乗した時と、こちらの利点として大きく変わったポイントは2点あった。

ひとつは、バッテリーの小型化などにより、大柄な男性1人分ほどの80kgが軽量化されたことで、ブレーキの効き具合がより自然になったこと。

以前は60km/h程度から停車しようとした場合に、こちらの踏み加減からする予想よりも減速がゆるやかな印象だったが、今回はほぼ予想通りに効いてくれた。高速道路でのペダル操作にも、違和感なく反応が得られるので運転しやすくなった印象だ。

そしてもう1点は、バッテリー残量が十分ある時に、HV走行とEV走行をスイッチひとつで切り替えられるようになったこと。

以前はドライバーの意思にかかわらず、バッテリーを満タンにしたらまずはEVモードからスタートするようになっていたが、開発担当者曰く、例えば充電した直後に高速道路を走る場合などは、EVモードで走るよりもHVモードの方が効率的なので、ドライバーの意思で選べるようにしたとのこと。

そうすれば、高速を降りてから静かな住宅街などを走る場合のために、バッテリーを残しておくことができる。

また長いアップダウンの続く山道などでは、下りで充電して登りでバッテリーを使うということが繰り返しできるようになったり、特性をうまく使って走ればガソリン使用量をかなり減らすことができそうだ。

そのほか、以前よりもさらに乗り心地が良くなっているし、ラゲッジ容量も433リッターとファミリーユースに十分な広さ。

ただ、1回の充電は満タンまで90分かかるということで、出かけた先で充電をするにはちょっと所要時間が長い。

自宅で充電して短距離を走る分には良いが、PHVになったことのメリットを長距離ドライブで享受するには、やはり「時間」の使い方をどう捉えるかが鍵となりそうだ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★

まるも亜希子/カーライフ・ジャーナリスト
映画声優、自動車雑誌『ティーポ(Tipo )』編集者を経て、カーライフ・ジャーナリストとして独立。現在は雑誌・ウェブサイト・ラジオ・トークショーなどに出演・寄稿する他、セーフティ&エコドライブのインストラクターも務める。04年・05年にはサハラ砂漠ラリーに参戦、完走。日本カー・オブ・ザ・イヤー(2005-2012等)選考委員、AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。公式ブログ『運転席DEナマトーク!』他アップ中。

トヨタ・プリウスPHV《撮影 太宰吉崇》 トヨタ・プリウスPHV《撮影 太宰吉崇》 トヨタ・プリウスPHV《撮影 太宰吉崇》 トヨタ・プリウスPHV《撮影 太宰吉崇》 トヨタ・プリウスPHV《撮影 太宰吉崇》