釈明会見に臨む前田国交相(16日・国交省)《撮影 中島みなみ》

前田武志国土交通相は16日夕方、省内で会見を開いた。岐阜県下呂市長選の告示前に、国交相名で地元建設業協会に特定候補者への支援を依頼する文書が配布された問題で、釈明した。

「思いも寄らないところで、思いも寄らない使われ方をしているという意味において、これを認めることはいかない。こんなことで、大きな迷惑をかけることは心外」と、進退への波及を否定した。

前田氏は弁護士と民主党職員による調査チームに、この問題の調査を依頼。署名入り文書は、署名を依頼してきた同党・山田良司代議士側による作成で、年度末の「極めて多忙な日程」で、「文書の名宛人や内容に目を通す暇もなく、政務秘書官に促されるまま署名」として、違法性の認識を否定。次のように述べた。

「文書自身も私は作っていないし、私の知らないところで送付されている。チェックしなかった軽率は申し訳ないが、誠に残念。あっけにとられている」

さらに、続投の意欲を問われ「今のところは」と、答えた。

自民、公明両党は公務員の地位利用などを禁じた公職選挙法に抵触すると批判し、参院に問責決議案を提出し、辞任要求を強めている。また、民主党内の一部からも、辞任は避けられないという見方も出ている。

国交相の署名入り文書は、山田代議士の秘書が社団法人「下呂建設業協会」と「下呂温泉旅館協同組合」の各理事長に発送。その際、前田氏から2000枚の名刺を受け取り、その一部を同封した。

「名刺を要求したことは印象に残っている。ということは、個人的に親しい有力者のところに持って行くのだと思っていた」と、前田氏は延べ、誤解による行為であることを強調。

「直接使われるということを少しでも感じていれば、私も(議員を)20数年やっているので、(協力することは)あり得ない」と、語った。

なお、この問題で前田氏の政務秘書官が辞表を提出、受理された。