屋根の上にホンダソルテック製の太陽光パネルを搭載。発電した電気をEV・PHVに給電する。

ホンダ製のEVとPHVを使った実証実験が28日、埼玉県熊谷市新堀の駐車場で始まった。この実験は、自宅からマイカーを使い、駅前などに駐車して公共交通を利用するパーク&ライドを想定し、その使い勝手と効果を検証するもの。

埼玉県とホンダが共同で進めている「次世代パーソナルモビリティ社会実験」のひとつで、『フィット』をベースにしたEVと『インスパイア』をベースにしたPHVの合計2台が、実証実験のために提供された。

実証実験のための駐車場2台分のスペースは熊谷市が提供。JR篭原駅北口から約50メートルの地点にある。駐車スペースは屋根付きで、その上にホンダソルテックから提供された太陽光発電システムが搭載され、18枚の太陽光パネルで最大出力2.34kWの発電を行う。

この太陽光発電で得た電力を駐車車両に送り、発電段階からCO2の削減を目指す。自家用のEVやPHVは自宅での充電が基本だが、夜間に商用電源を使うより、実用化されればCO2の削減効果は大きい。

内陸部に位置する熊谷市は、全国の最高気温を記録する快晴日数日本一の場所であるため、太陽光発電に適している。また、篭原駅は高崎線の始発駅となっていることから、パーク&ライドの利用者が多い。実証実験で得たデータを実用に生かす環境が整っていることも、この場所が選ばれた理由のひとつだ。

熊谷市に近い寄居町には13年にホンダの最新鋭の次世代工場が操業を開始する予定で、地元の期待も高まっている。実験を運営する「熊谷地域次世代自動車・新エネルギー普及促進協議会」(事務局=埼玉県)には、地元の運送会社など企業6社と熊谷商工会議所なども加わった。

28日の太陽光発電駐車場の開所式には熊谷市の富岡清市長や寄居町の島田誠町長が出席。「ホンダさんという次世代自動車産業のトップランナーと地元企業が連携し、環境共生都市熊谷、次世代産業のまち熊谷を全国に発信できる大きなチャンス」と富岡市長は期待を込めた。

提供されたEVとPHVには、4月からホンダのテストドライバーが乗り込み、2か月ほど試運転し、その後6月から埼玉県職員がパーク&ライドの実証実験を行う。実験期間は14年3月まで続く。県職員の実証実験の後に、住民ら一般からの参加も呼びかけていく予定。

埼玉県、熊谷市、寄居町や民間企業の関係者が出席してテープカットが行われた(28日・埼玉県熊谷市籠原)。 給電スタンドは普通充電2基と急速充電1基。