集合場所の鶴見川中流域(JR鴨居駅付近)にはトヨタ・アクアの姿も《撮影 大野雅人》

トヨタ自動車などが展開する、水をテーマにした地域社会貢献活動プロジェクト「AQUA SOCIAL FES!! 2012」。神奈川県横浜市の、鶴見川の中流をウォーキングするイベントが24日に開催され、約60人の一般参加者たちが治水について歩きながら学んだ。

「みんなの鶴見川流域再生プロジェクト 第1回 鴨居〜綱島・中流川辺自然観察とウォーキングとクリーンアップ」と題した今回のイベント。主催はトヨタマーケティングジャパンで、NPO法人鶴見川流域ネットワーキングや一般社団法人Think the Earthなどが共催・協力している。

一般参加者たちは、JR横浜線鴨居駅付近の鶴見川中流域の横浜線鴨居駅付近から東急東横線綱島駅付近まで、約12kmをウォーキング。右岸・左岸を行ったりきたりしながら下流側へと歩きながら、河川の環境保全・回復の意義を考えた。

河川敷の外側、住宅の庭や畦道などに咲く梅の花や、畑に実る野菜などについ目がいってしまうが、同行した慶應義塾大学経済学部教授の岸由二さんは視線を鶴見川へと導きながらこう教えてくれる。

「一見、葦や荻が生えた汚い河川敷に見えるけど、これが理想的な高水敷(こうすいじき)。人が手を入れた畑などをやめ、アシを植えて、川の洪水をこのエリアで軽減させるはたらきを持たせている」(岸さん)

いつの間にか、いままで意識して見ていなかったところに目がいく。その高水敷の葦は、下流側にくたっと傾いているが、先端の先だけ天を向いていることに「あれ?」と疑問をいだくようになる。

「川の水位が上昇し、葦の途中まで水に浸かったということ。どのくらいまで水かさが上がったかもこの葦の姿や引っかかったゴミなどの位置でわかる」(ガイドさん)

今回の一般参加者60人は、老若男女さまざま。グループの男子もいれば、デート代わりとも見える男女の姿も見える。そのひと組のなかの女性は、「彼に連れられたかたちで参加したが、いままであまり気にしていなかった小さな自然の姿も発見できた」と感想をもらした。

このイベントに参加したトヨタマーケティングジャパンのマーケティングディレクター・折戸弘一さんは「山奥の川と違って、多くの人たちが流域で共存しているということを歩きながら感じた」と話す。

岸さんが「若い人がこんなに集まったことにドキドキした。こうしたイベントは有償ボランティアか年配の人たちが多いが、そこはやっぱり『アクア』という関心を惹きつけるキーワードがあったからではないか」と手ごたえを感じたようす。

水をテーマとした地域社会貢献活動イベントを全国50か所で展開していくこのAQUA SOCIAL FES!! 2012。次回は4月22日、東京都町田市の鶴見川源流で「保水の森再生とホタルの水辺再生作業体験」を開催する予定で、3月30日まで一般参加者の応募を募集している。

集合場所の鶴見川中流域(JR鴨居駅付近)にはトヨタ・アクアの姿も《撮影 大野雅人》 葦が生える鶴見川の鴨居左岸高水敷で岸さんの“治水レクチャー”を《撮影 大野雅人》 下流側に向けて根本が倒れ、先端が天を向いている。川の水位が一時上昇したことがわかる《撮影 大野雅人》 鶴見川左岸を歩く。右岸は高台でマンション群などが、左岸は平地でクルマ関連の工場や古い家屋が並ぶ《撮影 大野雅人》 鶴見川左岸を歩く。右岸は高台でマンション群などが、左岸は平地でクルマ関連の工場や古い家屋が並ぶ《撮影 大野雅人》 鶴見川右岸に沿って第三京浜道路をくぐる。いつものドライブで見る風景とはまた違い、水辺の高さからみる景色は別の地のようだ《撮影 大野雅人》 過去に堤防が決壊したあたりには水神の石碑も立つ《撮影 大野雅人》 途中、フリーディスカッションも行われ、参加者や関係者たちと自然とのかかわり方などについて語り合った。右端がトヨタマーケティングジャパンの折戸さん《撮影 大野雅人》 参加者たちを撮影する岸さん。あいにくの雨で記念撮影は室内で《撮影 大野雅人》 AQUA SOCIAL FES!! 2012 ホームページ《撮影 大野雅人》