愛知製鋼「鉄力あぐり」シリーズ

トヨタ自動車系の愛知製鋼は、東日本大震災の津波で塩害を受けた名取川沿いの農地(仙台市太白区)で、同社の製品である植物活性材「鉄力あぐり」を混合した結果、他の塩基性(アルカリ性)土壌と同様、塩害地域での使用にも有効であると判断できたと発表した。

同社は震災による被災地で農耕地の再生に取り組むNPO法人の農商工連携サポートセンターによる「復興キャベツプロジェクト」に参画、キャベツの植え付け前に被災農地の土壌分析を実施した。その結果、農地の水素イオン指数値が約7.5と日本の平均的な土壌(5.5〜6.5)に比べ高いことが判明した。津波被害により海水に含まれるアルカリ成分が土壌に残ったためと見られる。

土壌中の塩分濃度が下がっても土壌がアルカリ化すると、そこに植えられた農作物が必要とする鉄分などのミネラル要素を自然吸収できなくなり、光合成の能力が低下、生育が阻害されてしまう。

そこで同社では土壌に、鉄力あぐりを混合し、農作物の生育中に鉄欠乏が発生しないようにすることを検討、実際にキャベツの栽培を行った。この結果、鉄力あぐりを使用しなかった所との比較では、生育中の葉の色も濃く、刈り取り後のキャベツも大玉のものが多く収穫された。

同社は今後、被災地域の関係者と連絡しながら被災地での農産物の生産力を高めるための協力・支援を行いながら、鉄力あぐりの普及による農業への貢献を継続する考え。会社としても2012年度の継続的支援活動の内容について関係機関や関連団体・企業とともに検討を開始している。