ステルスマーケティングに関する意識調査

ステマ報道を4割超が「想像通り」と感じ、女性には裏切られた感も。ステマは今後どうなっていくべきか---。

企業が、それが宣伝であると消費者に悟られないように宣伝活動を行うステルスマーケティング(ステマ)。商品・サービスを購入(利用)しようとする際、多くの人がインターネット上の口コミ情報を活用する。しかし「食べログ」に関する報道をきっかけとして信頼性を危ぶむ意見も広がっている。

PR事業を手掛けるベクトルの子会社PR TIMESは、ステマに対する人々の認識について、一般男女、広告関係者、2ちゃんねらー対象に、「ステルスマーケティングに関する意識調査」を実施した。

●インターネット上の口コミ情報を活用した経験者…65.2%

商品・サービスの購入や飲食店などの利用を迷っていた時に、ネット上の口コミ情報を見て買う(利用する)ことを決めた、もしくはやめた経験がある一般男女は65.2%。男性よりも女性のほうが口コミを利用する傾向が強い。口コミ情報を見て行動した結果、「満足」したのは72.7%。これに男女の傾向の違いはほとんどない。

なお、ネット上の口コミ情報を活用する割合として、広告関係者は73.5%、2ちゃんねらーは86.0%となり、一般男女(65.2%)よりもネット上の口コミ情報を信頼している。

●食べログ報道、女性は裏切られた感…26.7ポイントのマイナス

食べログ報道にどのような感想を持ったのか。一般男女で男女別に見ると、「予想外の出来事に非常に驚いた」は男性10.8%に対し女性14.6%、「何となく想定していたが、実際に存在していることに驚いた」が33.5%と40.3%、「想像通りのことが単に明るみに出ただけだと感じた」が42.9%と39.3%になった。

また、食べログ報道の前後でネット上の口コミ情報に対する認識を比較すると、「有意義な情報が多く、とても重宝している」は12.5%から4.2%へ、「多少の選別が必要になるものの、比較的使える情報がある」は62.8%から51.3%へ減少した。特に女性の場合、報道前には83.0%がネット上の口コミ情報に対して好意的だったのが、56.3%に数を落とした。

男性よりも女性の方が今回の食べログ報道には驚きが大きく、その結果、ネット上の口コミ情報に対する信頼性が低下し、「裏切られた」という感覚が抱かれている。

●ステマに厳しい2ちゃんねらー…認知度78.0%

「ステマ」という言葉を聞いたことがある一般男女は34.8%。広告関係者の認知度はこれよりも高く51.5%、2ちゃんねらーでは一般男女の倍以上に及ぶ78.0%に至る。

どのような事例をステマと認識するか、一般男女、広告関係者、2ちゃんねらーにそれぞれ尋ねた。「店側が、客を装って店に列を作る“さくら”を仕込む」、「専門家ブログを装って、掲載記事で特定企業の商品を褒め続ける」、「芸能人ブログで、対価の受け取りを公表せずに個別商品をお気に入りと偽り紹介する」などは三者とも同様にステマだという認識を持っている。

認識の違いが表れたのは、「対価の受け取りや商品提供を明示したうえで、個人ブログで特定の商品を紹介する」(広告関係者の29.1%、2ちゃんねらーの55.1%がステマと認識)、「芸能人が出演TV番組で、出演料以外の対価を受け取らない状況で個人的に気に入っている商品を絶賛する」(20.4%、44.9%)だ。口コミ情報の利用度が高い2ちゃんねらーはステマと捉える範囲が広い。

●ユーザーが情報選別すべき…38.5%

「ステマは今後どうなっていくべきか」と一般男女に質問したところ、最多意見となったのは「元々ユーザーが情報選別すべきで、誰かが規制すべきでない」で38.5%。また広告関係者は「プロモーションに携わる企業や団体が一体となってガイドラインを示すべき」という回答が35.0%と特に高く、業界内で取り組むべき課題として意識する人が多い。

アンケートの自由回答には「発信される情報を制限されたら、制限された範囲内の情報でしか評価できなくなってしまう。情報発信を制限したら、消費者は永遠に正しい情報にたどり着けないのも事実。そもそも価値観は多様なのだから、情報発信の制限はどのようにしても利害損得が発生する」(50歳代男性)というものもあった。


調査概要
●調査方法:インターネットを利用したアンケート調査
●調査期間:2月17〜27日
●調査対象者:下記の計800名
10〜50歳代の一般男女500名(10〜50歳代、男性各50人/女性各50人)
広告関係者200名(男性153人/女性47人)
2ちゃんねらー100 名(男性60人/女性40人)

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