東京商工リサーチは、地銀、第二地銀81行の連結決算ベースでの製造業向け四半期別貸出金残高調査を実施した。

四半期ごとの業種別貸出状況が確認できた地銀、第二地銀81行を対象に2012年12月末時点の連結決算ベースの製造業向け国内貸出金残高を調べたもの。

地域経済に密着した地銀、第二地銀に対象を絞ってリーマン・ショック前の2008年3月末から東日本大震災発生後の2011年12月末までの貸出金動向を四半期ごとに調べた。沖縄銀行は信託勘定を含んでおり、2009年度から四半期別報告書を作成した銀行や、持株会社の傘下銀行など個別の四半期別データを公開資料で確認できなかった銀行は対象外。

地銀、第二地銀81行の2011年12月末の連結決算ベースの総貸出金残高は、前年同期比2.8%増の155兆2889億7600万円と前年を上回った。地方公共団体向けや住宅ローンを積極的に取り組んだことや、景気の先行き不透明感から地方の企業を中心に手元資金を厚くする動きが影響した。

製造業向け貸出金残高は、同1.7%増の20兆1220億0500万円だった。四半期別でみると、2009年12月末以来、2年ぶりに20兆円を上回った。各メーカーによる震災後の減産分を取り戻す動きや、生産設備復旧などの復興需要が背景にあるとみられる。

前年同期比の製造業向け貸出金残高が増加した銀行は49行で、全体の6割。個別の増加額トップは、横浜銀行の664億9600万円増で、次いで七十七銀行の520億3300万円増、大垣共立銀行の470億7100万円増、関西アーバン銀行の398億1400万円増、京都銀行の318億0500万円増の順。

減少行は32行でトップは静岡銀行の453億5900万円減、大分銀行の108億1200万円減、肥後銀行の105億7700万円減と続く。

一方、地銀、第二地銀81行の2011年12月末の連結決算ベースの製造業向け貸出比率は、前年同期比0.2ポイント低下して12.9%だった。貸出金残高は増加したものの、全体の貸出の伸び率に比べて増加幅が小さく、四半期別でみると2011年3月末の12.5%以降、13%台を割り込み、設備投資、在庫投資の低迷を反映した。