ジヤトコの工場《撮影 山田清志》

自動車用変速機を開発・製造するジヤトコは6日、静岡県富士市にある工場を報道陣に公開した。製造現場ではコスト競争力をつけるためのチャレンジ活動が至るところで行われていた。

その一つが“からくり改善”と呼ばれるものだ。これは、からくり人形の仕組みを応用したコストダウン法で、正しいものを乗せると動き出し、間違ったものを乗せるとはじかれたり、動かなかったりする。電力を全く必要としない手法だ。

例えば、「Oリングは1個だけよ!」という小さな装置。プラグボルトにOリングを組み付ける作業で、「良品」と「不良品」を瞬時に区分けするものだ。組み付けが1個だとOKのボックスに入るが、リングの欠品や2個組み付けのものは自動的にはじかれてしまう。

改善前は1個ずつ目で確認していたため、手間もかかり、不良品を見落とすケースもあったが、この装置を導入した結果、作業のスピードも速くなり、不良品の後工程流出をなくすことができたという。

このほかにも、レバーを押すとスチールボールが5個確実に供給される「玉5発君」、薄いプレートを1枚ずつ取れるようにしたピッキング「一本釣り名人」など、工程に合わせてさまざまな“からくり装置”が稼働している。その数は数百にも及ぶそうだ。

ジヤトコでは、このような方法を駆使することによって、コスト競争力を高め、完成車メーカーの厳しいコストダウン要求に応えている。

ジヤトコの工場《撮影 山田清志》 ジヤトコの工場「Oリングは1個だけよ!」《撮影 山田清志》 ジヤトコの工場「一本釣り名人」《撮影 山田清志》 ジヤトコの工場「玉5発君」《撮影 山田清志》