Fニッポン第0戦、佐藤琢磨は2番グリッドからのスタート。

3月4日、鈴鹿サーキット50周年ファン感謝デーにおいて、日本最高峰のフォーミュラレース「フォーミュラ・ニッポン」のエキシビションレース“ラウンド0”が実施され、今季後半にスポット参戦予定の佐藤琢磨がFニッポン初出走を果たした。

日本一の座を競うレギュラー選手たちに混じり、インディカー・シリーズを主戦場とする琢磨がFニッポン第0戦の戦列に加わった。もちろん今季もインディにフル参戦して初優勝を狙う琢磨だが、Fニッポンにもスポット参戦することを発表済み。本番への参加はシーズン終盤が予想されているが、それに向けて実戦に近い場で試走を演じることとなった。

琢磨は今回、チーム無限(搭載エンジンはホンダ)からの出走。カーナンバーは15番で、マシンカラーこそ異なるが、16番車の若手気鋭・山本尚貴の僚友というかたちになった。おそらく、本番への参戦もチーム無限からになるのだろう。翌5日の合同テストを含め、マシンを走らせながらチームスタッフとコミュニケートできる機会を早い段階で得られたことは、「コンペティションのレベルが高く、簡単に勝てるカテゴリーではないので、大きいと思います」(琢磨)。

第0戦決勝はウエットコンディションとなったが、2番グリッドの琢磨は、スタートでポール発進の前年王者アンドレ・ロッテラー(トムス・トヨタ)から少々お約束気味に(?)トップを奪取。花相撲ならぬ花レースとはいえ、ロッテラーやジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(インパル・トヨタ)ら歴代王者とトップ集団を形成してレインバトルを披露、最終的に2位で10周のレースを終えた。

スタートでのトップ奪取については、笑いながら「(割り当てられた)グリッドが良かっただけですよ」と話した、レース直後の琢磨。鈴鹿を本気モードで走る機会は「2006年のF1日本GP以来」だったが、午前中のドライのフリー走行でのタイムレベルは「(当時乗っていた)スーパーアグリのF1マシンと変わらないくらいでしょ。Fニッポンの速さと、競争の厳しさをあらためて実感しています」との旨も話し、新たな挑戦への意欲をさらにかき立てられた様子だ。

勝ったオリベイラも「いきなりの雨なのに“タク”のドライビングはファンタスティックだったね」と感心したように、世界トップレベルのレーシングドライバーらしい適応力の高さを見せてくれた琢磨。シーズン後半の登場、そして活躍をファンに期待させるFニッポン試走であった。

ロッテラーの連覇なるか、それとも同僚で昨季シリーズ2位の中嶋一貴の逆襲初戴冠か、昨年はトヨタの全勝に終わったエンジン対決の構図はどう変化するか、など様々な話題で盛り上がる今季のFニッポン。4月15日決勝の鈴鹿戦から、熱戦が幕を開ける。

表彰式で3位ゴールのロッテラーと談笑する佐藤琢磨。右端は1位のオリベイラ。 カーナンバー15のマシンで走った佐藤琢磨。 走行後、スタッフと話す佐藤琢磨。 Fニッポンに復帰した実力者、金石年弘。レース学校のSRS-Fでは佐藤琢磨と同期だった。 2009年王者ロイック・デュバルは、トヨタ陣営からシリーズ復帰。 連覇を目指す王者ロッテラー(手前)と中嶋一貴(奥)のトムス勢2騎。 午前のフリー走行でトップタイムを出した山本尚貴。右奥は同僚・佐藤琢磨のマシン。 雨の決勝となった第0戦。ポール発進は前年王者のロッテラー。 多くの観衆が見守るなかでの雨中レースとなったFニッポン第0戦。 今季のFニッポン開幕戦は、この第0戦と同じく鈴鹿が舞台になる(4月15日決勝)。 Fニッポン第0戦の上位3名。右から1位オリベイラ、2位佐藤琢磨、3位ロッテラー。