レンジローバー イヴォーク《撮影 宮崎壮人》

レンジローバー『イヴォーク』(イヴォー“グ”ではない)は、まさに新種のSUVだ。ジャンルは違うが、最初のアウディ『TT』が登場したときのようなインパクトがある。

また、レンジローバーだけに高級感もプンプン。外観は低く、はじめからパースがかかったような“リヤすぼまり”のシルエットと大径タイヤの組み合わせで、物静かだが精悍な印象。

5ドアとクーペの30mmの全高差はルーフの傾斜の違いによるものらしい。全ピラーの黒塗り、貝状のフード、マスクのデザインなどは、レンジローバーらしさの象徴だ。

インテリアも水平と垂直を基準線にした“らしい”デザイン。インパネ上面をはじめとしたソフトパッド、目の細かなステッチ、加飾部分のリアルアルミなどの上質感、落ち着いた色遣いなど、センスのよさにもため息が出る。

バックドアは電動開閉式だが、ウィーン! という作動音が逞しい。後席はスポーツセダンのように身体がすっぽりとシートに収まり、クーペ、5ドアとも大人でもスペース不足は感じない。

軽量オールアルミの2リットルターボエンジン(240ps/34.7kgm)は「AW F-21」6速ATとの組み合わせで、SUVらしくジワリと発進でき、高速側も想像以上に快活なパワーの伸びを実感させてくれる。

ステアリングは直進から45度程度切り込むと“クラッ”とくるのがレンジローバーらしい味付けだが、屈曲路の身のこなしは確かに軽快。乗り味は巡航70km/hあたりから俄然スムースで快適に。クーペと5ドアのキャラクターの差は案外と明快で、クーペのほうがよりスポーティだ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年より『GOLD CARトップ・ニューカー速報』の取材/執筆を皮切りにフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

レンジローバー イヴォーク クーペ《撮影 宮崎壮人》 レンジローバー イヴォーク クーペ《撮影 宮崎壮人》 レンジローバー イヴォーク クーペ《撮影 宮崎壮人》 レンジローバー イヴォーク クーペ《撮影 宮崎壮人》 レンジローバー イヴォーク《撮影 宮崎壮人》