ITホールディングスグループのインテックと富山大学の大学院理工学研究部メディア情報通信研究室は、「富山LRT(ライト・レール・トランジット)におけるスマートICTを活用したバリュー創生の研究開発」の実証実験を富山市内の路面電車環状線を走る車両(セントラム)で2月22日から開始した。

実証実験は総務省の2011年度戦略的情報通信研究開発推進制度で採択されたもの研究課題。ICT(情報通信技術)を活用して街中の賑わいを創出することが狙いで、近い将来の多数の機械がネットワークで直接通信するM2M(マシーン・トゥ・マシーン)の普及に備えて街中のさまざまな場所でICT機器を利用できるようにして、地域住民の利便性向上を検証する。

今年度は、富山市、富山地方鉄道、「まちづくりとやま」の3つの組織が協力する。

実証実験ではセントラム車両内に独自に開発したデジタルサイネージシステムを設置し、沿線店舗の広告を運行位置に合わせてタイムリーに表示する。セントラムが1周する軌道を4つの区間に分割し、今年度は協力3組織からの発信情報に限定、区間に応じた広告を表示して、どのようなタイミングで表示することが広告として有効か検証する。

また、セントラムの利用者が、スマートフォンを使って街中に隠れているキャラクタを探すゲームを行う。このゲームは、AR(拡張現実)表示技術を使用し、セントラムという路面電車内での利用を想定して高速に動いたり止まったりする車窓から風景を認識することや、登録されている場所に正確にキャラクタの情報を表示する技術を検証する。

さらに、スマートフォンに、セントラムの走行位置など運行状況に関する情報をリアルタイムで配信する。現在地から最寄りの電停までの経路を適切に案内する経路ナビゲーションシステムの実験も行い、電車に乗り遅れることなく、待ち時間を有効活用できるようにする。提供される位置情報の精度や利用者の使い勝手の観点からシステムの有効性と操作画面の使いやすさなどを検証する。