富士重工業が開発したオフィスエリア清掃ロボットシステム

富士重工業は20日、同社クリーンロボット部における不正行為について、不正経理を行っていた元クリーンロボット部長を栃木県警察に詐欺の疑いで告訴したと発表。同事業の縮小・撤退を視野に入れた事業の見直しを行うことを明らかにした。

同社は元部長を2月17日付で懲戒解雇。同事業については、当面は引き続き1部門として事業を継続するものの、新規受注は中止し、既に注文した顧客への製品納入が完了した後は、メンテナンス、アフターフォローを中心とした事業としていく予定。

同社によると、昨年8月10日、東京国税局による税務調査の過程でクリーンロボット部の不適切な経理処理が指摘を受けた。これを受けて社内調査を進めた結果、不適切な経理処理に加えて経済産業省、NEDO、JSTの委託事業、補助金事業に関する不適切な請求の疑いがあることが判明した。

同社は10月5日から弁護士、会計士を加えた社内調査委員会を発足、外注取引先を含めた資金の流れの解明や関係者への聴取を進めた結果、元クリーンロボット部長の指示によってクリーンロボット部業績の粉飾などの不正経理が行われていたと同時に、不適切な請求が行われていたことが判明した。

社内調査の結果、クリーンロボット部業績の粉飾、会社資金の不正流用、私的流用などの不正経理により、同社から外注取引先に対して約1億0600万円の過大支出を確認。委託事業・補助金事業で、外注取引先に対する部品制作作業、図面製作などの架空発注や外注取引先からの水増請求など、不適切な請求は約1億9400万円で、総額3億円。

不適切に請求した委託事業、補助金事業からの助成金は、関係省庁の調査結果に基づいて返還するとしている。

元部長は当初、会社の正規の手続きを経ずに使用する資金を生み出すためや、クリーンロボット部業績の赤字決算回避を目的とした粉飾決算のため、不正経理を行っていた。その後、社外でクリーンロボット事業を行うことを目的に、その受け皿とする自らが設立に関与した企業への資金移転を行うようになった。

クリーンロボット部の製品であるサービスロボットの市場は、小規模であり、業界で元部長は一定の評価を受けていたことから、属人的にビジネスを進められる状況にあった。

また、新規事業であるクリーンロボット部は、社内の他組織と業務上の関連性が低く、小規模であることから、独自の判断で日常的な業務運営を行うことができる環境にあり、この特殊な状況・環境を利用し、外注取引先と共謀し証憑を偽造するなどの巧妙な手口による不正を行っていたとしている。