富士キメラ総研は、年々高度化する自動車のエンジンやブレーキなどのシステムを制御する「ECU(電子制御装置)」の世界市場を調査した。

調査では、パワートレイン系(3品目)、足回り系(3品目)、ボディ系(5品目)、安全系(2品目)、情報系(1品目)、ハイブリッド車/電気自動車系(1品目)の車載ECU15品目の市場とECUの統合・分散状況などについて現状と今後の方向性を調査分析した。

また、ECUの構成部品8品目の市場調査とともに、セレクトした乗用車10車種のECUの搭載場所・個数、搭載ECU10品目の技術トレンド・構成部品の状況などについてもケーススタディし、結果を報告書「車載ECUアナライジング&マーケットレポート2012」にまとめた。

調査結果によると現状、全長4800mm以上、排気量2.0リットル以上の自動車には25個から71個のECUが搭載されている。今後はボディ系で増加し、情報系で減少すると予想。

HV/EVに関しては18個から43個のECUが搭載されているが、今後ボディ系で増加するが、その他の分野では現状維持と予想する。

パワートレイン系はエンジン、トランスミッション、アイドリングストップ、電動可変バルブ、EVモータ制御などのシステム用ECUがあり、搭載数は今後増加傾向にある。このうちガソリンエンジンECU世界市場は2011年が3906億円で2020年には8.6%増の4241億円に増えると予想する。

足回り系のESC(横滑り防止装置)のECUは2011年が4577億円で、2020年には44.6%増の6617億円を予想する。安全性を高めるためのECUが増加する見通し。

ボディ統合ECUは2011年が3160億円で、2020年に3558億円、12.6%の伸びを予想する。システムの高度化によってボディ統合ECUからの機能分散で専用ECUの搭載へと発展するケースもあり、快適装備が重視される車種で増加する見通し。

安全系のパーキングアシストECUは2011年が127億円だが、2020年には2.5倍の315億円となると予想する。欧米での搭載乗用車の増加が市場拡大要因となる。

情報系のナビゲーションECUは2011年が1097億円で、2020年に1404億円、28.0%増を予想する。2015年までは数量ベースで年率7-8%程度の伸びを予測するが、それ以降はスマートフォンナビゲーションの浸透が市場に影響を与え始めると予想する。