トヨタ・アクア

『ヴィッツ』のHVではなく、HV専用車の『アクア』を日米市場に投入したことは、大正解だと思う。スタイリッシュなフォルムと、カラフルなボディ色展開が目を引くポイントで、「欲しい」という気持ちを高めてくれる。

走りに関しては、軽快な走り味がとても印象的だ。加速は元気で、フットワークもキビキビしているから、気持ちよくドライブが楽しめる。そんな走り方をしても、十分納得のいく好燃費を期待できるのが、先代『プリウス』からさらなる進化を遂げた1.5リットル、「THS II」システムの非凡なところだ。

エコドライブを心がければ、かなりの範囲をモーター走行でカバーすることができ、コンパクトハイブリッドならではの抜群の燃費を叩き出すことができる。そうした完成度の高い走りと、電動コンプレッサー式エアコンに代表される高度なメカ構成を考えれば、コストパフォーマンスは文句なしに良い。

そんなアクアに注文をつけるとすれば、「G」や「S」が標準装着する15インチタイヤのいまひとつのマッチング。ステアリング中立のあいまいな据わり方と、そこから操舵したときの左右のつながりの悪さが気になる。だから、走り味にこだわる人には、16インチタイヤと専用サスをセットにした「ツーリングパッケージ」の選択をオススメしたい。

●パッケージ ★★★★
●インテリア/居住性 ★★★★
●パワーソース ★★★★★
●フットワーク ★★★★
●オススメ度 ★★★★★

森野恭行|カーレポーター
自動車専門誌のアルバイト、編集プロダクションの社員を経て、84年からフリーのカーレポーターとして活動をしております。生来のクルマ好き……、昔なら「カーキチ」と呼ばれる人種で、スモールカーから高級サルーン、高性能スポーツカー、はたまた2〜3t積みトラックまで、機会があればどんなクルマでもとことん試乗をしてきました。今の時代、自動車に対する逆風も吹いていますが、「クルマは人の生活を豊かにするモノ」、「クルマの運転は楽しい!」が私のモットー。出会ったクルマの個性や魅力、そして開発者が担当モデルにこめた情熱などを、新車紹介や試乗インプレッションなどを通して読者の皆さんにわかりやすくお伝えすることを心がけています。AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。1963年生まれ。

トヨタ・アクア《撮影 太宰吉崇》 トヨタ・アクア トヨタ・アクア トヨタ・アクア《撮影 池田忍》 トヨタ・アクア《撮影 池田忍》