シード・プランニングは、定置用蓄電池/蓄電システムの市場動向調査を実施し、結果をまとめた。

調査は蓄電池メーカー、蓄電システムベンダー、住宅メーカー、販売会社などにヒアリングし、2011年度の市場の動向と各社の戦略を整理するとともに、2020年までの市場規模などを予測、分析した。

調査結果によると2011年度は、震災を受けて定置用蓄電池市場は急激な成長を示した。出荷される蓄電容量は2万3482kWh、売上規模は156億円が見込まれる。特に、家電量販店などを通して販売されたポータブルタイプの定置用蓄電システムが既築住宅や業務用途で販売が伸びた。また、スマートハウス構築を目指す大手住宅メーカー各社は相次いで蓄電池搭載住宅を発表しており、新築住宅へは2011年度に4500kWh、1100戸以上の出荷が見込まれる。

出荷される電池の種類は、75%がリチウムイオン、24%が鉛蓄電池、1%がNAS電池だった。

既築住宅、業務用などで販売されたポータブルタイプの蓄電システムは主にリチウムイオン電池であり、鉛蓄電池の利用は一部にとどまる。一方で、新築住宅では、住宅メーカーが安全性を重視していることや、早期製品化のために、歴史の長い鉛電池を用いた製品が多く出荷されたため、新築住宅用途の55%が鉛蓄電池が用いられている。

ビル、大規模施設、社会インフラ用途などの数十〜数百kWhの用途においては、鉛蓄電池の利用が主力だが、一部でリチウムイオン電池、中でも大規模な用途ではNAS電池が用いられている。

電池の形態は、ポータブルタイプが55.8%と最も多く、次いで据置き型30.4%、蓄電モジュール(セルベースでの出荷含む)が13.8%となる見通し。

2011年度に出荷された主要な定置用蓄電システムは、鉛蓄電池を利用している製品5品目、リチウムイオン電池を利用している製品16品目、計21品目だった。1kWh当たりの平均価格は、鉛蓄電池を用いた製品では42万7000円/kWh、リチウムイオン電池製品では51万2000円/kWhだった。

2020年度の定置用蓄電池の市場規模は、2011年度比約40倍の935MWhまで成長すると予測する。2012年度から2013年度頃に定置用蓄電池に補助金交付が見込まれ、それに伴って新築住宅や業務用途で市場の拡大が見込まれる。

また、住宅メーカー各社が震災後相次いで、蓄電池搭載住宅を発表しており、その本格的な需要が2012年度から始まる見通し。2012年から再生可能エネルギー固定価格買取制度が開始されることにより、メガソーラーの建設が進むことが見込まれ、系統安定化のための蓄電池の需要が拡大していく見込み。

2015年頃までの定置用蓄電池の普及に伴って定置用蓄電池の価格の大幅な定価と大型化が実現すると予想。価格低下に伴い、既築住宅での需要が伸びる。新築住宅も継続して市場は拡大を示すが、新築住宅着工件数は年々微減傾向にあり、2015年度以降は住宅は既築住宅市場が主力の市場となっていくと予想する。