優勝した巡視船こしき《画像提供 第10管区海上保安本部》

海の安全を守る職員の料理コンテスト「巡視船調理競技会」が、海上保安庁の第十管区海上保安部で実施され、その結果がわかった。日頃、各巡視船に乗り込み調理を担当する主計科の職員が、船を代表して競った。

参加した十管鹿児島保安部の巡視船は、おおすみ、はやと、あかいし、さつま、こしきの5隻だ。審査は佐藤雄二・十管本部長、次長、鹿児島海上保安部部長、それに20代から40代の世代を代表する職員らがするので、主計科職員も気が抜けない。

試食は昨年11月から12月の2か月間に、巡視活動の合間に各船内で行われた。今年のテーマは「黒豚わっぜえか丼」。わっぜえかとは、鹿児島の方言ですごいを意味する。鹿児島県料飲業生活協同組合鹿児島支部によると、わっぜいか丼は、鹿児島産の黒豚を使ったどんぶりであれば、蒸しても、揚げても調理法は自由。作り手の創意工夫で、すごい!と、感激する丼メニューを作り出すことができれば成功だ。

優勝したのは、巡視船こしきのメニュー。黒豚にしょうゆタレと塩レモンの2つの味をからめ、オクラの梅和えと野菜を添えた丼で、「味に変化できるように工夫した」(調理担当者)が評価された。椀物は、丼の味とバランスをとった生姜をきかせた冬瓜のすまし汁だった。

巡視船は、大きな船で30人ほどの職員が乗り込んでいる。食事は限られた時間で一度に出せることが求められ、十管では巡視活動から戻る入港日当日に出されるカレーが、船ごとに味が違う代表的なメニューのひとつだ。わっぜえか丼は、競技会で初めて与えられた課題で、丼とそれに付く椀の2つで味が審査対象となった。

「海が荒れる時には、乗組員も食欲が落ちることもあり、おにぎりとウインナーで簡単に済ませる場合もありますが、乗組員に余裕のあるときは、何皿も出る場合もある。食事は楽しみのひとつ」(十管広報・地域連携室)

十管の巡視船調理競技会は、今年で3回目だが、こうしたコンテストは海上保安庁でも珍しい。優勝したこしき主計科乗組員には、佐藤十管本部長から表彰状が贈られた。

優勝した巡視船こしき。味に変化をつけた丼と生姜をきかせた冬瓜のすまし汁《画像提供 第10管区海上保安本部》 巡視船あかいし。あわせ調味料で前日から煮込んだ豚バラ肉に卵をキャベツにのせた丼。隠し味にゆず胡椒をきかせたけんちん汁《画像提供 第10管区海上保安本部》 巡視船おおすみ。タレに一晩漬け込んだ焼肉丼とあっさりわかめのスープ《画像提供 第10管区海上保安本部》 巡視船さつま。枝豆と野菜を大目に、黒豚の下に大葉をしいた丼と、つみれを加えた青さ汁《画像提供 第10管区海上保安本部》 巡視船はやと。白菜とキノコを使った丼に豚汁《画像提供 第10管区海上保安本部》