伊豆大島で三菱i-MiEVの試乗会が開催。すでに2名の購入希望者がいるのだという。《撮影 宮崎壮人》

伊豆大島で29日、島の一大イベント「椿まつり」が開幕。これにあわせて三菱自動車は電気自動車(EV)『i-MiEV』の一般向け試乗会を開催した。29日時点ですでに2名が購入を希望しており、手応えを感じているという。

大島は2010年9月に日本ジオパークに認定。活火山三原山を抱える大島ならではの自然を活かした観光まちづくりを目指し、太陽光発電やEVの導入を進めている。大島は外周が約50kmと小さく、またガソリン価格が本土とくらべ高い(1月29日現在で約170円)ことなどからEVの普及に適しているとされており、島民への周知・理解を呼びかけている。今回の試乗会はそうした活動の一環だ。

1月21日と29日に開催された試乗会では、各日10名が参加。うち2名がすでにi-MiEVの購入を希望しているという。大島ではレンタカーで1台、公用車として1台、計2台のi-MiEVが走っているが、一般ユーザーの購入は初となる。

地元老人会の会長をつとめる児玉さん(80代・男性)は、ジャパネットたかたのテレビCMを見てi-MiEVに興味を持ち、試乗会に参加した。すでに購入手続きを済ませ、納車を待っている状態。1回目の試乗で購入を決めたが、もう一度乗りたくて2回目も参加したとのこと。

長年愛用してきたディーゼルのステーションワゴンの買い替えを考えていた時、i-MiEVを知った。購入の決め手は「とにかく静かで乗り心地が良い。税金が安いのも良いですね。今じゃ会議に出るときくらいしか乗らないし、(航続距離は)十分じゃないですか。環境にも良いしね」と語る。ちなみにグレードは「M」でカラーはシルバーを選んだという。

「潮風でやられちゃうから」と、専用の車庫とEV充電用の電源も同時につくったそうで、納車が待ちきれないといった様子だった。

「99%買っちゃうよ!」と興奮気味に語るのは、初めての試乗を終えたばかりの松崎さん(70代・男性)。定年後「人間らしく生活したい」と大島への移住を決定、17年前に島民になった。有機野菜を育てながら炭とマキを使った生活を送っているという。「ガソリンは使いたくないが、島では移動手段が必要。今はバイクだけど、四輪で電気なら申し分ない」と環境意識の高い松崎さんならではの回答だった。

一方、この日唯一の女性参加者だった主婦の木村さんは、「静かで環境にも良い。すばらしいことづくめ」と性能については満足の様子だが、「値段が高い。ガソリン車並みか5万円くらいの差ならすぐ買うと思うけど」との厳しい意見も。さらに「大島ではそれほどでもないけど、節電節電と言われている中で電気を使うのはどうなのか。電力の供給も今後どうなるのか…」と不安を語る。

本土で災害などが発生し電力の供給がストップした場合、離島は孤立する。大島が自然エネルギーの導入を進めるのにはこうした事態を避ける意味もある。EVの普及についても、インフラ整備はもちろんだが、島のエネルギー施策について島民の理解を得て行くことが重要な課題となる。三菱としても「今後も試乗会などを開催し、EVへの理解を深めていただく」として、環境観光まちづくりの実現に向け、協力していく構えだ。

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