【スバル インプレッサ 試乗】まじめなクルマ作りが印象的…松下宏

新型スバル『インプレッサ』を見て、乗って、とてもまじめに作られたクルマだなという印象を受けた。

クリーンな外観デザイン、仕立ての良さを感じさせるインテリア、いたずらにボディを大きくすることなく拡大した居住空間、新エンジンと新CVTによる気持ち良い走りと環境性能の両立、VDCの全車標準やアイサイトの設定に代表される充実した安全装備などなど、どれをとっても隙がないくらいに良くまとめられている。

デザインは前進させたAピラーがポイントで、これによって大きなキャビンを持つオーソドックスなセダン(ハッチバック)デザインが作られた。またAピラーの前進は、ホイールベースの延長と合わせて居住性の向上につながっている。

Aピラーの付け根部分に三角窓を設け、アウターミラーをドア付けにすることで、子供などが死角に入りがちな斜め方向の視界を確保している。このあたりもまじめさを感じさせる部分だ。

搭載エンジンは新世代の水平対向4気筒1.6リットルと2.0リットル。ベースとなる1.6リットルエンジンは、従来の1.5リットルから1.6リットルに排気量アップした。自動車税の負担が5000円増えるため、これを嫌うユーザーもいると思われるが、世界的に見て、このセグメントでは1.6リットルエンジンが主流であるため、あえてこの排気量を選択したという。将来的には直噴ターボなども考えているのだろう。

1.6リットルエンジンは従来の1.5リットルに比べると全域でトルクが向上していることなどがメリット。伝達効率に優れるシェフラーの金属チェーン式CVTが燃費に貢献するほか、滑らかな走りを実現している。懸念された騒音も良く抑えられていた。

1.6リットルエンジンの搭載車はリニアトロニックCVTと組み合わされるほか、アイドリングストップ機構や電動パワーステアリングなどの採用によって、20km/リットルの燃費を達成した。でも前述の自動車税の負担増を計算に入れたら、経済性の面からは18.7km/リットル程度の実力しかないのと同じことになる。

走りに関しては1.6リットルエンジンもまずまず良く走る印象だが、走りの軽快さを考えると、動力性能に優れた2.0Lエンジンの搭載車が断然有利。CVTにはパドルシフトも用意され、積極的な操作でマニュアル車感覚の走りを楽しむこともできる。

2.0iが16インチで、2.0i-Sは17インチのタイヤを履き、試乗車はブランドも異なるものが用意されていた。この違いはかなり微妙なもので、意識して乗らないと分からない。16インチでも操縦安定性に不満はなく、17インチでも乗り心地が大きく悪化するわけではない。

新しいインプレッサは旧型『レガシィ』のユーザーを受け持つクルマという位置付けにあるほか、アイサイトが2.0リットルエンジンの搭載車にしか設定されていないため、当面は2.0リットルエンジン搭載車を中心に売れるだろう。


■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

松下宏|自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。

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