次期自動車購入意向とSQの相関関係

SQ(Social Quotient:“かかわり”の知能指数)を提唱した社会学者の鈴木謙介氏によれば、東日本大震災を経たことで日本人の価値感が「社会・他者とのかかわりあい」を重視する社会になったという。「他者への貢献」「広範囲で協力」「モノより心」「次世代志向」というのが新しい幸せにつながるかかわりの態度だとまとめている。

イード社ではウェブ購読者の一部にアンケートを行い、次のクルマ選びについての質問と同時にSQと自動車購入の間にどのような関係があるか調査を行った。調査期間は1月17日から19日の3日間、合計1917名の有効回答を得られた。

調査は次回購入希望のクルマを選んでもらい、あわせてSQの診断テスト(http://www.d21.co.jp/SQ/sq_test/)の結果を記入してもらうという簡単なものだが、車種とは別に次回購入するクルマのパワートレインは何を選ぶ予定なのかも質問に加えた。

そこで得られた結果は、車種別以上にSQと車選びの相関関係が明らかになっているので紹介したい。

まず、今回も得票数に注目したい。有効回答1917名中の42.2%を占める809人が次回購入するクルマのパワートレインはガソリンエンジンとなっている。マツダやダイハツ、スズキが30km/リットルオーバーのガソリン車を投入したり、欧州勢が小排気量ターボエンジンを開発するなど革新は常に行われているガソリンエンジン。まだまだ支持者も多い。ガソリン車(軽自動車除く)を購入予定の読者の平均SQは68.7だった。

次は23.1%に選ばれたハイブリッド。言うまでなく、『プリウス』に『フィットHV』、そして『アクア』が10万台越える初期受注を獲得するなど、現在の自動車販売のスター的存在だ。ハイブリッド車を購入予定の読者の平均SQは71.1だった。

驚いたのは、PHV(プラグインハイブリッド)が14.5%もの読者が次期購入パワートレインに挙げていることだ。ハイブリッドはいまや当たり前、電気エネルギーを自宅で充電できるPHVこそが次だと思っている読者がとても多いことがわかった。PHVの平均SQは72.5と高い。車種別ランキングでも『プリウスPHV』はアクアについでの人気車種になっており車種別平均SQも73.8とダントツのトップとなっている。

EVも高スコアである。得票の8.2%は未来志向の消費者がとても多いことを物語っている。平均SQは72.3とPHVにやや届かない。ちなみに日産『リーフ』の車種別SQは70.0で平均を割っているのは、プリウスPHVと明暗別れた結果となった。

じつは、73.1ともっとも平均SQが最も高かったのは2.1%の読者が次期購入パワートレインとして選んだ燃料電池であった。まだ実験段階であり市販車両が存在しない燃料電池車だが、40人の読者は航続距離の問題をクリアした燃料電池EV車両こそが次に購入すべきクルマだと考えている。

燃料電池、PHV、EV、HV・・・SQと次世代パワートレイン選択の間に関係があることはこの調査でも明らかになった。社会とのかかわりを重視するユーザーが今後の次世代エコカーの普及を支えてゆく構図が続きそうだ。

PHV(プラグインハイブリッド)のSQタイプ別割合 トヨタ プリウスPHVのSQタイプ別割合 トヨタ・プリウスPHV 燃料電池のSQタイプ別割合 燃料電池車:ホンダFCXクラリティ 燃料電池車:トヨタFCV-R(東京モーターショー11)《撮影 豊崎淳》 EV(電気自動車)のSQタイプ別割合 日産リーフのSQタイプ別割合 EV(電気自動車):日産リーフ HV(ハイブリッド)のSQタイプ別割合 ホンダ・フィットシャトル・ハイブリッド トヨタ・プリウスα ガソリンエンジン(普通乗用車)のSQタイプ別割合 マツダ・デミオSKYACTIV ガソリンエンジン(軽自動車)のSQタイプ別割合 ダイハツ・ミライース スズキ・アルトエコ(東京オートサロン)《撮影 野口岳彦》 トヨタ・アクア