日本鉄鋼連盟の林田英治会長は1月25日の定例会長会見で、東京電力が大企業向け電気料金を引き上げることについて、「東電管内だけで業界で200億円のコストアップになる。上場している電炉メーカーは全社が赤字に転落する厳しい状況」とした上で、政府に原発再稼働に向けて努力するよう求めた。

林田会長は電気料金の引き上げについて「頭の痛い問題」と述べた。電気を大量に消費する電炉メーカーは、電気料金を抑制するために電気料金の安い夜間や休日に稼働させている。今回の大企業向け17%の値上げによって、夜間・休日の安い電気料金も無くなるため、「実質4割の値上げになる」としている。

その上で林田会長は「業界への影響を試算したところ、東電管内のオール鉄鋼業界で年間200億円のコストアップ要因になる。このうち、普通鋼の電炉で60-70億円のコストアップとなる」と述べた。

また、株式を上場・公開している電炉メーカーの「(電気料金値上げ分は)2010年度の経常利益の1.5倍を超える。利益なくなるどころか、赤字に転落する」厳しい状況と指摘。

こうした状況から林田会長は「日本の5重苦、6重苦にさらに電気料金が値上げされ、事態は深刻。政府にエネルギー政策を議論して欲しい」と。さらに「今の時代、原発無しには難しい。安全確保が最優先だが、稼働できる原発は再稼働に向けて努力して影響をミニマムにして欲しい」と踏み込んだ。