丸エム製作所(オートモーティブワールド12)《撮影 高根英幸》

クルマの軽量化を考えた時、部品レベルで形状や素材を工夫することは良く聞くが、部品を連結、固定するために使うネジについては目立った軽量化策を聞いたことがない。

もちろんネジの数を減らしたり、樹脂製のグロメットに置き換えるなどの対策は行なわれているが、耐熱性や機械的な強度、さらには脱着の確実さを考えると既存のボルトナットは非常に都合がいいのだろう。

そんなネジ関連で軽量化につながりそうな部品が、オートモーティブワールドにあった。

まずは中空ボルト。これはボルトの軸部分を中空構造として15%の軽量化を実現するというものだ。提案していたミナミダは自動車メーカーなどに鍛造製の部品などを納入するメーカー。

中空構造となったことでボルトの強度低下が心配になるが、そこは素材を変えたり熱処理などを加えることで従来のボルトと同等の強度を確保できるそうだ。

そんな中空ボルトと一緒に、貫通した穴に雌ねじが切ってあるボルトを発見。これは日産『GT-R』のボンネットに使われているもので、中空になっているだけでなく、さらにナットとして二重構造となる部品の固定に使われているものだとか。さすがGT-R、合理化による軽量化も抜かりないのであった。

さらに歩いているとマグネシウム合金製のネジを発見。丸エム製作所は、ステンレスやアルミ合金、チタンやエンジニアリングプラスチックなどを素材にした特殊なネジを得意とするネジメーカー。今回はマグネシウム合金ネジをアピールしていた。

筆者はアルミ合金製のボルトを自転車やオートバイに用いた経験があるが、マグネシウム合金のボルトはそれと比べても格段に軽い。まるで発泡スチロールでできているのか、と思うほど手の平に置いても重量感がないのだ。しかもアルミ製より強いマグ合金のボルトなら、従来アルミ製ボルトでは強度不足となる部分でも利用できそうだ。

丸エム製作所によれば、同社では目的に応じて3種類のマグ合金のネジを用意している。最も強度のある「TUFMG」(タフマグ)は耐食性も高いので高価な表面処理も要らないので、結果としてコストを抑えられると言う。

最も相性のいいのはマグ合金製の部品の締結に用いることだが、アイデア次第でクルマの軽量化に使えそうな部品と言えそうだ。

丸エム製作所(オートモーティブワールド12)《撮影 高根英幸》 ミナミダ(オートモーティブワールド12)《撮影 高根英幸》 ミナミダ(オートモーティブワールド12)《撮影 高根英幸》 ミナミダ(オートモーティブワールド12)《撮影 高根英幸》