【オートモーティブワールド12】樹脂プーリーと発泡ポリカーボネートが車を軽く、快適に

クルマを軽量化させるということは、環境面や安全性への貢献が大きいことは想像できるが、それ以外のメリットが生じるケースも少なくない。

オートモーティブワールド12で住友ベークライトのブースを覗いてみると、エンジンの補機類を駆動するプーリーのディスプレイに目が止まった。エンジン前面のプーリーとベルトを駆動するデモが目を引いたのだ。

展示パネルによれば、フェノール樹脂を繊維で強化したプーリーを提案しているもので、従来のプレス鋼板製や鋳鉄製のプーリーと比べ、3分の1の重量にできると言う。実はフェノール樹脂製プーリー自体は、もう10年ほどの実績があるそうだ。

エアコンのコンプレッサーを駆動するプーリーでは、コンプレッサー内の斜板の角度を可変式とすることでコンプレッサーの効率や作動の切り替えを行なうことで電磁クラッチを使わないプーリーを実現している。

エンジンのプーリーをすべて樹脂製にすると鉄製と比べ、約3kgの軽量化につながるほか、慣性重量の軽減によりエンジンのレスポンスアップや振動軽減、加速や燃費性能の改善にも貢献するそうだ。

また同社ではポリカーボネイトを発泡させた材料による樹脂パーツの開発を始めている。これはペレットでの発泡材が材料メーカーから提供されるようになったため可能になったそうだが、まだ実用化には色々とハードルがあるらしい。

しかし柔軟で強靭なポリカーボネイトを発泡材とすることで軽量化につながるだけでなく、厚みを与えることで成型時の強度も確保しやすく、断熱性や防音性も高まる。現在のポリプロピレン製の内装材と比べれれば、強度が高い分、軽量化を達成しやすい。数年後、クルマの内装材に使われるようになれば、より快適で軽量な室内空間を実現することに貢献するのは間違いない技術だ。

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