帝国データバンクは、第5回目となる円高関連倒産動向を調査した。

それによると2011年の円高関連倒産は85件判明し、集計開始した2008年以降で最多だった2010年の58件を大きく上回り、年間最多件数を更新した。

倒産原因別に見ると、大企業の海外シフトの動きを受け、「受注減少」から行き詰まったケースが34件で全体の4割を占めた。昨年8月以降、こうした受注減少や輸出不振から倒産に至るケースが増加しており、歴史的な円高は中小企業を中心に本業面に広く影響を及ぼしている。

一方で「デリバティブ損失」による倒産も32件あった。

業種別では卸売業が39件でトップ。製造業の33件と合わせて、この2業種で円高倒産全体の約85を占めた。

2011年に円高で倒産に追い込まれたケースの大部分は、過去の円高局面ですでに疲弊していた企業ばかり。昨年夏からの円高の影響は今後、本格化する見通しで、東日本大震災、タイ洪水被害などで苦しむ製造業にとっては、2012年も厳しい環境を強いられそう。同社では、対ドル、対ユーロともに高値水準が続くなか、長引く景気停滞で体力的に限界に達しつつある中小零細企業を中心に、円高倒産は引き続き高水準で推移すると見ている。