安住淳財務相(6日・財務省)《撮影 中島みなみ》

政府・与党社会保障改革本部は6日午前、消費税増税を含む社会保障・税一体改革素案を決定した。政府は素案を元に今年度中に税制改正法案を国会に提出する。

消費税率を2014年4月に8%、15年10月に10%の引き上げを、税制改正の柱とする議論は、政府・民主党から与野党協議へと場所を移す。通常国会開催前にも与野党協議に入りたい考えだ。この協議を経て、政府は大綱を閣議決定し、法案作りを進める。

ただ、野党が容易に協議に応じる気配はない。自民党は問責決議を受けた閣僚の交代を求め、協議を拒否する構えだ。公明党も応じない意向だ。安住淳財務相は、復興のための法人税・所得税増税の議論を例に、こう話した。

「復興増税も最初は厳しかったが、復興に対するスピードを持つようにという国民のニーズが、与野党協議のテーブルを作り、国会審議もスムーズにいき、復興のスキームができた。そういう点ではけして(社会保障・税一体改革も)悲観はしてない。財政状況や社会保障の充実にいちばん危機感を持っているのは自公政権で働いていた今の自公の先生方だと思う。政局と切り離していただいて、この問題の解決の糸口を探ってもらえるものだと確信している」

素案は、社会保障改革を進めながら、その安定財源の確保を消費税増税で賄い、財政健全化を同時達成しようとする。著しい経済成長が見込めない中での極めてハードルの高い目標だ。素案の前文には欧州危機を日本の現状に置き換え、「財政健全化は、現在の社会保障の機能を維持していくためにも、直ちに取り組んでいかなければならない課題となっている」と、記す。

政府は国民とその危機感をどこまで共有することができるか。それが改革の成否を分ける。