国会議員や秘書らが利用する衆議院のサーバーが不具合を起こしている可能性がある。29日午前中頃からメールの送受信などが通常通りできなくなり、同日20時現在でも改善されていない。

第一議員会館の議員秘書の1人は「メールの送信も受信もできない。ヘルプデスクに問い合わせた多くの秘書が、状況を確認中という返答を得ただけで改善がない」と、不満を募らせる。

すでに官庁は仕事納めを終えており、その状況は衆議院も同じだ。衆院ネットワークのヘルプデスクは、国会開会中は9時〜19時、閉会中は9時〜18時まで対応するが、年末年始の対応はない。別の政党職員の1人は「復旧は年明けになると聞いた」と話す。

しかし、納めようにも納まりがつかないのが衆院最大与党の民主党だ。同日は民主党税制調査会の消費税増税法案の素案作りのまっただ中。夕方から2時間も野田首相が反対派の説得を続けたが、それでも収拾の糸口は見付かっていない。

「ほとんどの予定は事務局からメールで送られてくる。このところは予定も頻繁に変更されており、この期に及んでメールが使えなければ、どうやって伝達を行うのか。PFIで、議員会館が民間活力で運用されるようになり、事務局の責任の所在が分散して対応がおろそかになっている」と、指摘する秘書もいる。

対応に当たる衆院事務局情報化推進室は年末年始の休暇中で職員は不在で、今のところ不具合の原因は判然しない。10月には衆院サーバーがウイルス感染し、利用者のIDやパスワードが流出したばかり。インターネットによる情報伝達の比率が高まる中、衆院ネットワークの脆弱性は、危機管理の弱さに繋がる恐れがある。