G-BOOK全力案内

常識破りとも言える無料のオペレーターサービスを実現した『G-BOOK全力案内ナビ』。12月5日よりスタートした350円/半年というキャンペーン価格の実施を機に、この超ハイコストパフォーマンスナビアプリの実力を再検証してみたい。


◆安くて多機能なG-BOOK全力案内ナビ 今なら350円/半年で使える

低価格で人気の高いナビアプリ「G-BOOK全力案内ナビ」がバージョンアップし、あわせてキャンペーンも実施している。キャンペーンは通常900円/半年のところを先着3万名に350円/半年で販売するというもの。オペレーターサービスや独自の渋滞情報を使える本格的なナビアプリが限定とはいえ、この価格は驚きだ。

『G-BOOK』はトヨタが展開するテレマティクスサービス。『全力案内』は必要な機能をオプションで追加するコンセプトで低価格を実現したナビアプリで、野村総研(リリース当初はユビークリンク)が提供している。この2つがコラボして生まれたのが、ここで紹介するG-BOOK全力案内ナビだ。数あるナビアプリの中でも特徴は多岐にわたるが、まず全力案内ナビ本体部分の概要から復習していこう。

このアプリは独自の渋滞情報であるUTIS交通情報を最大の特徴として登場した。タクシーや全力案内!会員からの情報をプローブとして使い、独自に集めた渋滞情報を提供。VICSがフォローしない裏道の状況までわかる渋滞情報として注目を集めた。現在でも独自の渋滞情報を提供しているのはホンダなど自動車メーカーと、カーナビ大手のパイオニアしかない。全力案内ナビがいかに画期的なアプリだったかがわかる。

それでいて非常に低価格なのも大きな特徴で、基本機能以外を有料オプションとして分離することで、ライバルとなるほかのナビアプリの半額程度の価格を実現した。G-BOOK全力案内ナビの場合、G-BOOKとのコラボ機能やUTIS交通情報は標準。交差点拡大表示、交差点名音声読み上げ、オービスお知らせなどの機能がプレミアムオプションとして別途販売されている。

つぎにG-BOOKだが、こちらはトヨタが独自に開発、展開しているテレマティクスサービスだ。自動車に通信機能をもたせ、観光情報や天気予報などの情報をディスプレイに表示させたり、カーナビと連携するサービスを行なっている。このG-BOOKがひとつの目玉としているのがオペレーターサービスで、人間のオペレーターと直接会話をすることで目的地検索などができる。オペレーターサービスはどんなにシステム化しても人件費がかかるため、トヨタのような大規模な企業でなければできないサービスといえるだろう。

そのG-BOOKと全力案内ナビがコラボしたことにより、低価格なアプリであるにもかかわらずオペレーターサービスが利用できるようになった。これがG-BOOK全力案内ナビの最大の特徴だ。

ちなみに、G-BOOKが付かない全力案内ナビの通常版も併売されており、こちらは900円/年。渋滞情報はプローブオプションとして別途900円/年で販売されていて、合計すれば1800円/年だ。G-BOOK全力案内ナビは渋滞情報が標準機能となっていて価格は900円/半年。年に換算すれば1800円相当となり、つまり両者の価格はまったく同じだ。したがって、オペレーターサービスを始めとするG-BOOKの機能が追加されながら、全く値上げされていないということになる。さらに前述のとおりキャンペーンによって現在は350円/半年となっているのだ。繰り返しになるが「破格」である。


◆ナビとしての実力をチェック シンプルだが必要な機能は網羅

準備ができたところで、実際にナビとして使ってみよう。まず目的地検索だが、この方法が実に豊富。フリーワード、あるいは住所や電話番号から検索するごく普通の方法はもちろん、iPhoneの連絡先アプリを参照したり、SmartG-BOOKアプリを起動してその機能であるスポット検索で検索することもできる。なおVer.1.20より前のバージョンまではオペレーターサービスを使用するにはこのSmartG-BOOKアプリが別途必要だったが、5月に実施したiPad対応のバージョンアップ(Ver.1.20)でオペレーターを呼び出すためにSmartG-BOOKの利用が必須でなくなった。

また、Facebook連携機能による目的地設定も可能。SmartG-BOOKについてもG-BOOK全力案内の利便性を向上させるアプリのため、Facebookとの連携とあわせて後編で詳しく紹介したい。

目的地が見つかったらルート検索してガイドを開始する。ルート検索はUTIS交通情報で渋滞回避をしたルートで、到着予想時刻も渋滞を考慮したもの。見た目はシンプルに見えるが、高度なことをサラリとやっているアプリだ。ただし、ルート検索の方法は直接指定できず、設定で距離優先か時間有線か、高速道路を使うかどうかを設定できるだけだ。このあたりはややシンプルすぎる気がしないでもない。

ガイド機能もシンプルで、至れり尽くせりの高価なカーナビと比べればわかりにくいと感じる人もいるかもしれない。言ってみれば、運転に慣れた人がある程度土地勘のあるところを走るなら十分という印象だ。始めて走る場所をできるだけていねいにガイドして欲しいのなら、プレミアムオプションの購入をおすすめする。交差点の拡大表示と交差点名の音声読み上げが追加されるので、とりあえず普通のナビという感じにはなるだろう。

なお、本アプリは縦画面でも横画面でも使うことができ、横画面時には、ハイウェイモードのような案内図が表示される。地図で表示しきれないルートの先のことまで分かるのでなかなか便利だ。また徒歩ナビにも対応しており、徒歩ナビではコンパスにより正確な方向が分かるほか、一方通行などに制限されないルート検索をする。


◆使えば分かる オペレーターサービスの威力

G-BOOK全力案内ナビの画面下のメニューに「オペレーター」をタップするだけで、オペレーターサービスを使える。つまり、口頭で行きたい場所を言うだけで、その場所を探して目的地設定してくれるのだ。

早速試してみた。ボタンをタップすると自動的に電話がかかり、オペレーターが対応してくれる。試しに「近くにある蕎麦屋」をリクエストしてみた。当然だがオペレーターにはすでにこちらの位置がわかっているので、自分がどこにいるかいう必要はない。しばらく待つと、「今の時間に営業しているお店は……」と案内してくれた。聞いたのが2時頃と中途半端な時間だったので、休憩に入っているお店が多かったのだ。自分で検索していたら、休憩中のお店に行って大失敗してしまうところだった。

電話を切って受信一覧をタップすると、先ほど案内された蕎麦屋が表示される。あとはそれをタップして目的地設定をすればいい。

オペレーターサービスを初めて使うときには少し緊張してしまうものだ。ナビの目的地検索程度のことをわざわざやってもらうことに遠慮のようなものも感じてしまう。しかし、1〜2度使えばすぐに慣れるし、3〜4度使えばもうすっかりはまってしまう。これは本当に便利なのだ。

人間が対応するオペレーターサービスは融通が効くのがメリット。行き先の名前がうろ覚えだったりしてナビの検索機能ではどうしようもないときでもできるかぎり検索してくれるし、夜間や休日でも診療してくれる病院を探してもらうといったことも可能だ。オペレーターサービスはナビの操作ができない人のためのもの、と思っている人がいたら、それは完全に間違いだ。ナビの操作の中で最も面倒な目的地設定を圧倒的に簡単にしてくれるその効果は絶大。誰にとっても便利なサービスといえる。

間違いなく350円となっている。このところiPhoneアプリの値下げやキャンペーン価格が大流行だが、本格的なナビアプリでここまで思い切った価格設定はほかにない。 本アプリでUTISによる渋滞情報を表示したところ。VICSがフォローしない細い道まで網羅されているのがわかる。 目的地検索のメニューはこのように項目が1画面に入らないほど豊富だ。 横画面でのガイド中の画面はこのようになる。左側の案内板は設定で消すこともできる。また、高速道路ではこのレイアウトのまま案内版がインターチェンジやサービスエリアの表示に切り替わる。 プレミアムオプションで追加される交差点拡大機能。ほかのナビによくある、詳細なイラストを表示する機能はない。 プレミアムオプションで追加される交差点拡大機能。ほかのナビによくある、詳細なイラストを表示する機能はない。 コンパスをタップすると大きくなり、地図を回転させることができる。地図がシンプルなので、回転させたりスクロールさせても軽快な操作感だ。 メニューの「オペレーター」をクリックするとこのような画面になるので「電話をかける」をタップしてオペレーターと話す。 電話を切った後、「受信一覧」をタップするとすでに目的地が登録されているはず。これをタップして目的地設定する。 iPhoneのSmartG-BOOKがインストールされていない場合は、電話をかける時の画面がこのようになる。しかし操作は同じだ。 赤い実線がVICS、点線がUTIS。市街地ではこのようにUTISが有利だが、郊外では逆転する。