矢野経済研究所は、国内の新エネルギー用パワーコンディショナー市場の調査を実施した。

パワーコンディショナーは、太陽光発電システムや燃料電池で発電した電気を家庭などで利用できるように変換する機器。今回の調査では、太陽光発電、風力発電、燃料電池の新エネルギー発電システム(住宅用および産業用)に用いられるパワーコンディショナーについて9〜11月にかけて調査した。

調査結果によると2009年度からの住宅用太陽光発電システム導入への補助金制度復活と2010年度のスクールニューディール構想により、新エネルギー用パワーコンディショナー市場は、太陽光発電分野での需要量が拡大していた。しかし2011年度は、需要の中心となる住宅用太陽光発電向けは拡大するものの、震災の影響もあり、産業用太陽光発電向けが縮小、メーカー出荷金額ベースで342億円。前年度比6.4%減と縮小が避けられない見通し。

用途別では、住宅用の普及が進む太陽光発電分野が需要の中心。産業用もスクールニューディール構想での需要が見込まれ、新規参入メーカーも多い。風力発電分野は、中小型機の普及が進まず、需要に目立った変化は見受けられない。燃料電池向けは、2011年度に入って住宅用で需要が拡大したものの、低価格化が進まず、市場規模は小さい。

東日本大震災後、新エネルギー発電に注目は集まるものの、初期費用の低減ニーズが強く市場は補助金頼みの面が強い。

新エネルギー発電向けパワーコンディショナーの市場予測では、今後も数量で順調な拡大が見込まれるが、同時に低価格化も進み、2015年度は298億円を予測する。産業用ではメガソーラ需要に期待が集まっている。同社では、高機能化と低価格化が進行する中で、補助金制度と電力全量買取制度が市場拡大のカギを握ると指摘する。