レーダーセーフティパッケージが採用されたメルセデスベンツEクラス(写真はE300)《撮影 宮崎壮人》

メルセデス・ベンツ日本は11月14日に『Eクラス』のセダンとステーションワゴン、12月2日に『Sクラス』のハイブリッドを除く車種に、最新の予防安全システム「レーダーセーフティパッケージ」を設定した。このうち「E300 BlueEFFICIENCYセダン」のパッケージ装着車に、山中湖周辺で行われた試乗会で乗った。

レーダーセーフティパッケージは、

1:前方衝突の危険性を検知するとドライバーのブレーキ操作をサポートする「BAS(ブレーキ・アシスト・システム)プラス」および「PRE-SAFEブレーキ」

2:車線変更時などに車両の斜め後方の死角エリアをモニタリングし、衝突の危険が迫ると各輪独立の自動ブレーキ介入によりコースを修正する「アクティブブラインドスポットアシスト」

3:クルーズコントロール使用時に、レーダーシステムにより前方の車両を監視し、ブレーキやアクセルを自動制御し車間や速度を適切に保持するとともに、先行車が停止した場合や渋滞路では、時速0km/hまで減速する渋滞追従機能を備えた「ディストロニック・プラス」

4:カメラによって自車が車線から外れていることを検知すると、ステアリングを微振動させてドライバーに警告するとともに、各輪独立にブレーキを自動制御し車線逸脱を回避する「アクティブレーンキーピングアシスト」

によって構成されている。

1は緊急回避機能なので公道で試すわけにはいかず、まず高速道路で2をチェックした。右車線の背後から車両が近づくと、まもなくドアミラーからはその姿が消えるのだが、ミラー右下に赤い三角形のインジケーターが点灯し、接近を教えてくれる。

ただその光は、他社の同様のシステムに比べると控えめなものだった。メルセデス・ベンツ日本のスタッフに伺うと、レーダーセーフティパッケージは事故被害や運転負荷の軽減を目的としたもので、あくまでドライバーの安全運転を前提としているために、インフォメーションを控えめにしたという。

この状況でウインカーを出すと、赤い三角形が点滅を始めるとともに警告音が鳴りはじめる。さらに車線変更を行おうとすると、自動ブレーキ介入でコースを修正してくれるとのことだが、危険性が高いので、「アクティブレーンキーピングアシスト」の検証に移る。

ウインカーを出さずに車線変更を行おうとすると、ステアリングに微振動が伝わって車線を跨いでいることを教えてくれる。続いて左車線からしだいに路肩に近づいていくと、今度はステアリングへの微振動の後、ググッという感触とともに進路が戻された。こちらの機能は効果が明確に感じられた。

続いて一般道に戻ってディストロニック・プラスを試す。制限速度を50km/hに設定してみると、一定の車間を確保しながら前車に合わせてスムーズに速度調節し、停止まで行ってくれる。ただしただしカーブでは前車を見失って加速することもあり、前車が道沿いのコンビニに入ろうと路肩に寄って減速すると、システムがキャンセルされ、減速しないこともあった。

メルセデス・ベンツ日本の話では、ディストロニック・プラスは低中速域に重点をおいた他社の同様のシステムとは異なり、高速道路での直線や緩いコーナーで最大の効果を発揮するよう設計されているとのこと。アウトバーンの国生まれらしいこのコンセプトが、制限速度100km/hの日本でどのように評価されるのか、気になるところだ。

このパッケージは、Sクラスと「E350/E500 BlueEFFICIENCY」のセダンとステーションワゴン」には標準装備、試乗したE300を含めたそれ以外のEクラスセダン/ステーションワゴンには、19万円のオプションで用意される。他社の同様のシステムの約2倍だが、それでも通常価格の半額で提供しているという。

フロントグリル奥にレーダーなど安全システムが設置されている《撮影 宮崎壮人》 フロントグリル中央でレーダー波を受信する《撮影 宮崎壮人》 アクティブブラインドスポットアシストを採用するサイドミラー《撮影 宮崎壮人》 車両が接近すると三角の赤い矢印が点灯する《撮影 宮崎壮人》 完全停止も可能なクルーズコントロール「ディストロニックプラス」を利用するには、ステアリング左のレバーを使用する《撮影 宮崎壮人》 ディストロニックプラス作動中《撮影 宮崎壮人》 ディストロニックプラスを利用して、完全停止した状態《撮影 宮崎壮人》 アクティブレーンアシスト《撮影 宮崎壮人》 レーダーセーフティパッケージが採用されたメルセデスベンツEクラス(写真はE300)《撮影 宮崎壮人》 森口将之氏《撮影 宮崎壮人》 レーダーセーフティパッケージが採用されたメルセデスベンツEクラス(写真はE300)《撮影 宮崎壮人》