矢野経済研究所は、今年7〜11月に自動車メーカーやディーラー、オークション事業者、中古車販売事業者を対象に、同社の専門研究員が面談や電話でヒアリングを行い、中古車流通市場を調査した。

調査結果によると2010年の中古車小売市場規模は台数ベースで215万台、金額ベースで2兆1995億円と推計。前回調査の2008年と比較すると、エコカー補助金制度の影響で中古車需要が新車にシフトしたため、小売台数は25万台程度減少したと予想。良質な中古車の供給不足と需要低迷により、中古車小売市場は低調だった。

中古車発生台数が減少している中、オークション事業者では在庫共有システムを自ら展開する動きや、リユース車オークション(低年式過走行車両を中心に取引される場)での流札車両を買取る動きも顕在化した。中古車販売事業者を支援して出品車両の確保と会員の囲い込みを強化しており、オークション事業者間の競争は激化している。

良質な中古車の車両は、メーカー系ディーラーと中古車買取専門店が主な供給源となっている。メーカー系ディーラーでは、収益確保のため、直接小売の動きを強めており、下取車両の囲い込みを進めることで、オークションへの出品台数を減らしている。

一方で、中古車買取市場は堅調に推移し、中古車流通市場への良質な車両の供給源としての存在感を増している。買取競争の激化により利幅の縮小が進みつつある中、利益創出に繋げる販売施策が重要性を増していると分析している。