下方がスマフォ画面、上部がカーナビ画面の例

大画面のカーナビにスマートフォンの画面が映せたら、という思いは誰もが一度や二度は持ったことがあるだろう。その思いを現実にしたのが、デンソーによるスマートフォン連携情報サービス「アルペジオ」だ。

12月8日の正式発表に先駆けて東京モーターショーのデンソーブースに展示されていたので紹介したい。

アルペジオはスマホに専用アプリを落とし、Bluetooth(BT)対応ナビとBTでつなぐ。そして、スマホ画面をナビで使いやすいように変更してナビ画面に表示させ、タッチパネル、音声操作、車載操作デバイス、ステアリングスイッチなどナビの操作系で使えるようにしたものだ。スマホの画面を、車内で使うのに最適なカーナビ用画面に変換するという部分がキモとなるサービスといえる。スマホはAndroid、iPhone共に対応している。

アルペジオなら、例えばスマホに入っている音楽情報はもちろん、インターネットラジオもそのまま聞けるので、クルマには今後、チューナーすら要らなくなる可能性がある。むろんwebブラウジングやメールも可能だ。車両のCAN情報は取得できないが、ナビ自体が持つ移動情報は吸い上げることができるため、イードが提供する燃費管理サービス「e燃費」などのデータをナビ画面に表示することもできる。ナビ画面にスマホナビアプリを表示するということも可能だ。

これらを実現するため、デンソーはミドルウェアを開発し、それを自社を始め、自動車メーカー、カーナビメーカーへ供給する。アルペジオ対応ナビが今後販売され、それがクルマに載っていれば、ユーザーは無料のアルペジオアプリをダウンロードするだけで、このサービスを利用できるわけだ。

アルペジオのミドルウェアは様々なナビ用OSに対応した軽いプログラムで、デンソーは多くのメーカーに採用されることを望んでいる。残念ながら既存のカーナビにはインストールできないが、今後多くのメーカーがこのミドルウェアを採用するようになれば、アルペジオは“神アプリ”となる可能性を秘めている。通信費はスマホのものだけゆえ端末単体のパケット定額プランで済ませられるうえ、BTなので一度ペアリングさえしておけば面倒な設定は不要。クラウドサービスを車内に持ち込むには最適なサービスといえるだろう。来春のサービス開始が予定されている。

カーナビにアプリが表示されると、スマフォ側は操作できなくなる e燃費の表示例