ユーロNCAPが実施した中国吉利汽車のEC7の衝突テスト

欧州で唯一の公的衝突テストを行うユーロNCAPコンソーシアムは23日、中国浙江吉利控股集団傘下の吉利汽車(ジーリー)のEMGRANDブランド、『EC7』の衝突安全テストの結果を公表した。

ユーロNCAPの衝突テストは、前面オフセット64km/h、側面50km/h、ポール衝突29km/h、歩行者衝突40km/hで行う。日本や米国の基準とほぼ同じ、世界で最も厳しい条件で実施される衝突テストだ。

2009年2月、ユーロNCAPは新評価システムを採用。評価の割合に応じて、ポイントが配分されるようになった。最重要視される「成人乗員保護性能」に、ポイントの50%を配分。「子ども乗員保護性能」と「歩行者保護性能」には各20%、エアバッグやABS、ESCなどの「安全補助装置の有無」には10%を配分する。最高評価の5つ星を獲得するためには、総合評価90ポイント以上が目安とされる。

EC7のテスト結果を検証すると、成人乗員保護性能は27点。前面衝突では、運転席のダミー人形が受けた足への傷害レベルが、5段階評価で最低の「POOR」評価と課題を残したものの、側面衝突や追突想定テストでは、ダミー人形への傷害レベルは最も低いと評価された。

また、子ども乗員保護性能は39点。これは同時に結果が公表されたフォルクスワーゲン『up!』と同得点。歩行者保護性能は15点で、レンジローバー『イヴォーク』やGMのシボレー『ボルト』に並んだ。安全補助装置の有無は6点だ。

この結果、EC7の合計ポイントは87点となり、総合評価は上から2番目の4つ星。ポイントだけを見れば、イヴォークやボルトの89点に迫り、ルノーのEVセダン、『フルエンスZ.E.』の86点を上回った。

ユーロNCAPのMichiel van Ratingen氏は「今回の結果は、中国自動車産業にとって新たなマイルストーン。中国の自動車メーカーが、安全性への取り組みを強化している証」とコメントしている。

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