ASIMO

ホンダ『ASIMO』を動かす個々のモーターの制御は組み込みシステムで行ない、全体の制御をリアルタイムOSで行なっているそうだが、その構成はASIMO開発の当初から変わっていないのだろうか。

「そうですね、当初からリアルタイムOSを使っています」と開発責任者の重見氏。

今回の新型ASIMOでは手指を独立して動かしたり、繊細な動きも可能になるなど、どんどん動きが高度化している、ということはそれだけプログラムは複雑化しているということなのだろうか。

「確かに、そのとおりです。けれども階層化してミドルウェア化するなど、対策は行なっています」。

今後、ASIMOの開発が進めばやがて企業への貸し出しなどオープンな存在になる可能性も高まる。その場合、複雑なソフトウェアではなく、操作や管理の難易度を下げるためにもOSを開発する必要はないのだろうか。

「ASIMOには色々な技術が使われていますので、それに最適化したロボットOSという観点から言えば、OSの開発は私たちの中でも今後の重要な開発テーマとなっています」。

現在までに人間を模したロボットには様々なレベルのものが存在しているが、重見氏はヒューマノイドロボットの定義をどう考えているのだろうか。

「難しいですね。私たちはASIMOをヒューマノイドロボットと考えてますが、まだ各社各様に捉えている状況です。これから世の中に浸透していくことで、自ずと定義されていくんじゃないでしょうか」。

「ところで、今回のASIMOの進化で最も注目されたのは、どこでしたか?」。重見氏からの逆質問に対し、自律的な動きも感心したが、筆者が一番注目したのはアクションの激しいジャンプ、それも片足ジャンプだったと答えた。

「ジャンプですか。あれは空中でバランスを取るのが大変だったんですよ」。何と、着地時にバランスを取るのではなく、ASIMOはジャンプの瞬間、空中でバランスを取っていると言うのである。これからのホンダロボティクスの開発、ASIMOの成長ぶりが楽しみだ。

【ホンダ ASIMO 新型発表】開発者インタビュー…専用OSの開発は今後の課題 ASIMO 重見氏