見事にGT500決勝第1レースを制したクインタレッリ。

「JAF Grand Prix SUPER GT & Formula NIPPON FUJI SPRINT CUP 2011」は12日、富士スピードウェイでSUPER GTの決勝初日を迎え、GT500クラスはロニー・クインタレッリ、GT300クラスは谷口信輝と、両クラスのシリーズチャンピオンが“先勝”を果たした。

今年が2度目の開催となる、SUPER GTとフォーミュラ・ニッポン、日本2大カテゴリーの競演によるシリーズ外の特別戦。ビッグタイトル「JAF GP」を巡る真剣勝負であり、モータースポーツのお祭りでもあるという、新趣向のイベントだ。

トップカテゴリーの魅力を100km(22周)という分かりやすいノーピット短距離戦に凝縮して連発、という主旨のもと、この日はSUPER GT各クラスの決勝第1レースを実施。いつものシリーズ戦ではGT500とGT300が混走するが、このJAF GPではクラス別にレースが挙行され、しかも各車のペアが第1レース(土曜決勝)と第2レース(日曜決勝)に別れて個別に走ることになる。さらにスタンディングスタートであることも、シリーズ戦との大きな違いだ。

前日の金曜(11日)は、決勝第2レースの予選が翌朝に延期されたほどの大雨だったが、土曜の天候は概ね晴れ〜曇りで推移。路面も、午後を迎える頃にはほぼ完全ドライといえる状況にまで回復した。

まずはGT300の決勝第1レース。雨の予選では2位に甘んじたシリーズチャンピオン、初音ミク グッドスマイルBMW『Z4』を駆る谷口が、スタートで首位を奪って独走態勢へと持ち込んだ。

ところが終盤になってタイヤが厳しくなった谷口は失速、ハンコック・ポルシェの藤井誠暢に急追を許してしまう。そして最終ラップの最終コーナーを、両車はほぼ横並びで立ち上がる! あとはゴールラインまでの直線加速勝負だ。藤井ポルシェの加速が良く、まず前へ。谷口BMWは背後に潜り込んで、スリップストリームからの再逆転を狙う。さあ、決着は---?

谷口BMWが先頭を取り返すことに成功した。「演出だと思っていただいて構いません」と笑顔で振り返る谷口だが、「雨上がりの路面で、ソフトめのタイヤを履いて前半からプッシュしたこともあって、最後に貯金を切り崩してしまいましたね」と、まさにタイヤをしっかり使い切っての、ギリギリの勝利であった。

総合優勝に向けて、明日はパートナーの番場琢が12番グリッドからのスタートと少々厳しい位置だが、「マシンのパフォーマンスはとても高いので、抜いていけるはず」と、期待を托している。

続いてGT500の決勝第1レース。ポール発進のシリーズチャンピオン、「S Road MOLA GT-R」のロニー・クインタレッリが逃げ、これに同じGT-Rの「カルソニックIMPUL GT-R」のジョアオ・パオロ・デ・オリベイラが追いすがったが、「タレ始めたタイヤをうまくマネージメントして、最後に再スパートできた」と言うクインタレッリが逃げ切り勝ち。

明日の第2レースでも柳田真孝がポールスタートなので、シリーズとJAF GPのダブル制覇に向けて視界良好な決勝初日となった。

一方、3位争いは「PETRONAS TOM'S SC430}のアンドレ・ロッテラーに、昨年までチームメイトだった脇阪寿一(D' STATION KeePer SC430)が猛攻をかける展開となり、最終周に劇的な逆転! 移籍初年度の今季はなかなか成績が上がらなかったベテランの復活に、表彰式では大歓呼の渦が巻き起こった。

この日は翌13日(日曜)に“一発決勝”を控えるFニッポンの予選も実施されている。1台ずつの1周アタックで、「ラップタイムと直線最高速の2部門の順番をポイント化して合計」という特殊な順位決定方式だ。

タイム1位+最高速3位のオリベイラ(インパル・トヨタ)がポールポジションを獲得。シリーズ王者のトムス・トヨタ勢は、中嶋一貴が2番グリッドを確保したものの、ドライバーズチャンピオンのアンドレ・ロッテラーは7位とやや出遅れた。3位には石浦宏明(キグナススノコ・トヨタ)がつけている。

大会最終日の13日は、GT500とGT300の決勝第2レースとFニッポン決勝レースが実施され、各部門のJAF GPの行方が決定する。

優勝を争った2台のGT-R。左がクインタレッリ車、右がオリベイラ車。 脇阪寿一の復活表彰台に、チームのスタッフやレースクイーンたちが涙ぐむ姿も。 GT500決勝第1レースの表彰台。左から2位オリベイラ、優勝クインタレッリ、3位の脇阪寿一。 東西対抗における西軍の仲間として、第1レースの勝利を喜び合うクインタレッリと谷口。 Fニッポンのポールを獲得したのはオリベイラ。 GT300第1レースが間もなく始まる、富士のグリッド。 GT500とGT300の第2レースの予選は、金曜の雨によって土曜朝に延期された。紫電がコースに向かう。 GT500第2レースのポールを獲得した柳田真孝(左)と、GT300第2レースのポールシッター高木真一。 特殊な予選方式のFニッポン。嵯峨宏紀がタイムアタックに備える。 Fニッポン予選への出走準備を進める次男・大祐を、中嶋悟監督(左端)が見つめる。 2011年富士スプリントカップのオープニングセレモニー。 ファン重視の楽しいイベントも盛りだくさんのJAF GP。 影山正美選手にサインをもらう少年ファン。隣ではパートナーの藤井誠暢選手もサイン中。 往年の名手がホンダCR-Zで競うレジェンドカップ。予選ベストタイムは黒澤琢弥さん(右)だったが、年齢に応じたハンデにより、ポールポジションは高橋国光さん(左)の手に。