アップロードしたデータはアクティビティとして保存され、このように表示することができる。データのうち、速度、高度、心拍数、ケイデンスが自動的にグラフになって表示される。

走行中に表示させる画面は非常に多彩で、速度や心拍数を表示するタイマーページ、地図ページ、高度プロフィール、バーチャルトレーナーなどから選ぶことができる。タイマーページは表示したいデータの数や位置を自由にカスタマイズ可能で、しかも違った設定を3ページ分、保存可能だ。例えば1ページ目は画面を10分割して10個のデータを同時に表示させ、2ページ目には心拍数と経過時間だけを大きく表示するといったことも可能だ。

まず最初に、注目のナビ機能を使ってみた。目的地を検索し、ルート検索を検索してガイドをさせる操作の流れは、繰り返しになるが自動車用のナビとほとんど同じだ。目的地検索は住所、電話番号、カテゴリ別などで可能で、名称による直接検索はできない。反面、緯度経度による指定は可能だ。もちろんポイントの登録もできる。また、ルート検索では設定により幹線道路や未舗装路を回避する事ができる。

ガイドをさせてみると、音声案内がなくビープ音のみとなるし、画面の地図もやはり小さくて見やすいとは言えない。どうしても自動車用ナビと比べてしまうのだが、その比較ではとても快適とは言えないのだ。しかし、だから実用上問題があるかといえばそんなことはなく、しばらく使うとこれはこれでよくできていると納得させられる。

納得させてくれる機能のひとつが転換地点案内機能だ。現在地の地図を少しずつスクロールさせる一般的なガイド画面とは違い、この機能では次に曲がる交差点の地図と、そこまでの距離を表示する。これが非常にわかりやすい。

ナビ機能でもう一つ、特筆しなければならないのが、GARMINCONNECTとの連携だ。GARMINCONNECTとはWeb上のサービスで、本機のデータをアップロードして保存、管理したり、他のユーザーが公開している走行データを見ることができる。

さらに、他の人が公開している走行ルートのデータをダウンロードし、本機に転送してガイドをさせることができるのだ。これが非常に楽しい。自転車乗りにはぞれぞれ自分が見つけた快適なルートがあるものだが、それをネットで交換しあえるわけだ。地元で知らなかったルートを見つけるのにも役立つし、輪行などで初めての場所を走るときにも役立つ。もちろん、自分のとっておきのルートを公開して他の人に知ってもらうことも可能だ。


◆充実のトレーニング機能で誰でも最適な運動ができる

本機にはトレーニングをサポートするための非常に豊富な機能がある。代表的なものを幾つか紹介しよう。

初心者ならまず最初に使いたいのが、各種のアラート機能だ。自転車はケイデンスをできるだけ一定にして走るのが基本とされているし、運動として考えれば、心拍数が一定の範囲内になるようにするのが効率面でも安全面でも重要になる。

本機は様々な測定データにアラートを設定できる。ケイデンスの上限、下限を設定しておけば、アラートが鳴ったらギアを上げる、あるいは下げる、というように操作することでケイデンスを一定にできる。同様に心拍数を設定しておけば、オーバーワークによる危険や、ついのんびり走って運動の効率が下がってしまうことを防ぐことができる。

逆に上級者ならコーストレーニングが利用価値の高い機能になるだろう。この機能は過去に走った走行コースを元にして休憩するチェックポイントや走行ペースを設定してコースを作成し、そのとおりに走行するというもの。複雑なトレーニングを計画的に行うことができる。

初心者から上級者まで誰にでもおすすめできるのが、バーチャルパートナー機能だ。これは過去の自分の走行データを仮想的な並走車として表示し、そのパートナー、と言うよりライバルと競争する機能。自転車にかぎらずトレーニングはいかにしてモチベーションを保つかが難しいところなのだが、過去の自分と戦うことができるこの機能はモチベーション維持に絶大な効果を発揮する。

同じ機能はGARMINの別のモデルにもあるが、ディスプレイの制約から非常にシンプルな表示になってしまう。しかし、本機では過去の自分と現在の自分がカラーイラストで表示される。単に演出上の問題なのだが、そもそもバーチャルパートナーはメンタル面を刺激するための機能なので、演出が重要なのだ。実際、本機でバーチャルパートナーを使うと非常に気分が盛り上がる。


◆パソコンとの連携でトレーニングの成果をグラフ化

本機にはパソコンソフトのトレーニングセンターが付属しているほか、GARMINの運営するWebによるソーシャルサービス、GARMINCONNECT(ガーミンコネクト)を利用することもできる。トレーニングセンターとGARMINCONNECTはそれぞれ特徴的な機能もあるのだが、基本的なデータの管理はどちらでもできる。最初はGARMINCONNECTを利用し、コーストレーニングなど高度な機能を使うようになったらトレーニングセンターも併用するといいだろう。

GARMINCONNECTは無料のアカウントを取得して利用する。最初にプラグインをインストールしておけば本機からのデータアップロードが非常に簡単にできるようになり、使い心地は非常にいい。データがサーバー上に保存されるのでパソコンの故障や買い換えでデータが消えてしまうこともなく、長期的なデータ保存が安心してできる。

データをアップロードすると走行ルートがGoogleマップ(またはマイクロソフトのBing)に重ねて表示され、走行ペースや心拍数は自動的にグラフとなって表示される。主なデータはグラフで表示されるので変化が分かりやすい。また、Googleアースで表示できる形式で走行ルートのデータをエクスポートしたり、自分のブログに走行ルートを表示させることもできる。

そして、GARMINCONNECTの大きな特徴が、ナビ機能のところでも説明した走行データの共有だ。他人の走行データを参照したり、自分の走行データを公開することができる。GARMINCONNECTがスタートした当初はデータ数が少なく、特に地方在住者は近隣のデータがなくてがっかりさせられたものだが、それも過去のこととなった。今ではどの場所を検索しても走行データがたくさん見つかる。他の人がどんなルートをどのくらいのペースで走っているかは見て楽しいだけではなく、自分のトレーニングの参考にもなる。

ナビ画面に切り替えたところ。このように広い範囲の地図を表示するのは得意ではない。 転換地点案内表示に切りまえると、現在位置ではなく次に曲がる場所の拡大図が表示され、そこまでの距離と所要時間が表示される。 目的地検索画面。小さいながらも使い勝手は悪くない。 GARMINCONNECTのエクスプローで他の人が公開しているルートを検索。1クリックで自分のEdge800Jに転送できる。 各種のアラート機能は簡単に設定できてペースダウンやオーバーワークを効果的に防いでくれる。 バーチャルパートナーの画面。ベストタイムを出した時の自分と勝負してタイアップを図ることができる。 GARMINCONNECTでは専用プラグインをインストールすることにより、データのアップロードがボタンひとつで簡単にできる。 こちらは付属ソフトのトレーニングセンター。ユーザーフレンドリーなGARMINCONNECTに比べるとそっけない感じだ。コーストレーニングを編集してチェックポイントなどを設定するにはこのソフトを使う必要がある。 GARMIN Edge 800J《撮影 山田正昭》 本体裏側にminiUSB端子とmicroSDカードスロットがある。《撮影 山田正昭》 ステムかハンドルバーにベースをゴムバンドでこのように固定。後は本体を横向きにあてがい、90度回転させるだけで固定できる。《撮影 山田正昭》