気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2011年11月9日付

●オリンパス損失隠し、元証券関係者が指南、交際20年歴代首脳に(読売・1面)

●トヨタ営業赤字325億円、9月中間2年ぶり、震災・円高で(読売・2面)

●TPP交渉参加表明へ、首相、民主の一任受け(朝日・1面)

●トヨタ、輸出1割削減へ、円高対策海外生産に転換(朝日・11面)

●ホンダ、広州でEV実験、市街地・高速道走り実情把握(朝日・11面)

●周囲が読める器用なASIMO(産経・1面)

●日産、三菱自は増収、自動車8社中間決算、天災影響で明暗(産経・11面)

●自動走行→充電、日産・スズキ開発(産経・11面)

●北米での減産、25日まで継続、ホンダ(日経・11面)

●携帯の純増数、KDDI 2位、10月末、iPhone効果(日経・11面)

●VWとの交渉長期化の見通し、いすゞの細井社長(日経・12面)

●ブリヂストン、23%増益、1-9月期最終乗用車向けタイヤ好調、原料高、値上げで吸収(日経・11面)

●いすゞ、純利益43%増、今期中経で世界出荷100万台(日経・15面)

●車内華やか私仕様(日経・35面)


ひとくちコメント

精密機器の大手のオリンパスが1990年代からの証券投資で発生した損失が歴代の経営陣によって先送りされ、その穴埋めとして企業買収の資金で穴埋めしていた、と発表した。8日の夕刊に続き、きょうの朝刊1面トップもすべて「オリンパスの損失隠し」の問題を報じたほか、経済面や社会面などでも関連記事を掲載。社説のテーマでも、読売、毎日、東京、日経が取り上げている。

「巨額の投資損失を隠ぺいしたうえに、企業買収を装ってモミ消しを図るとは言語道断である」と読売が指摘すれば、日経は「10年以上も投資家を欺いていたことになり、歴代の経営陣の責任はきわめて重い」と言及する。

高山修一社長の8日の会見では、先送りされた損失金額は「調査・集計中」として回答を避けていたが、バブル期によく使われていた「飛ばし」の手法で隠ぺいされていた疑いが強いようだ。

オリンパスといえば、医療機器の内視鏡では断トツのシェアを誇るなど技術開発力では世界的な優良企業。先週発売された週刊誌の「世界一の内視鏡でも発見できなかったオリンパス会長の病巣」という見出しをみて、思わず噴き出しそうになったが、未上場の同族企業ならともかく、60年以上も前から株式を公開している1兆円企業である。

バブルの傷が20年以上も表沙汰にならなかったことには愕然とするばかりだが、それを見抜けなかったマスコミの取材力も問いたい。メディアの端くれにいる者として天に唾を吐くようだが、企業からの情報公開を鵜呑みにしてばかりで、批判的な精神で取材する記者が少なくなったことは情けない。