会見するオリンパス高山修一社長(8日・新宿区)《撮影者 中島みなみ》

一部の旧経営陣が行っていた有価証券投資の損失先送りをオリンパスが発表。8日の東京株式市場の同社株(東証1部)は、取引開始直後から売り込まれ、一時、制限値幅の下限(ストップ安)まで急落した。

この問題が明るみにでるきっかけは、同社元社長のマイケル・ウッドフォード氏の指摘だった。同氏の指摘を追認する形で同社が取締役の解任を決めたことで、同日12時30分から会見に望んだ高山修一社長には、ウッドフォード氏への同社の対応に関する質問が集中した。会見には国内外のメディア約200人が集まった。

ウッドフォード氏は今年4月に社長に就任。8月には英医療機器メーカーGyrus Group PLCや国内食品会社の買収金額の妥当性、Gyrus Group買収でアドバイザリー契約を結んだAxesAmericaに買収額の3割という高額の報酬を支払っていたことを問題にし、菊川剛会長(当時)や森久志副社長の辞任を求めた。しかし、10月14日に菊川氏ら経営陣によって、ウッドフォード氏自身が解任される。

その後、オリンパスの社長は、菊川氏が会長兼社長として就任。菊川氏が辞任すると、副社長であった高山氏が社長となった。今回、不正の可能性を問われて解任されたのは、社長に就任した高山氏とともに会見に出席した森久志副社長で、その場で高山氏は「買収は適切に行われている」と説明してきた。

高山氏は、その適切な処理を自ら否定せざるを得なかったわけだが、ウッドフォード氏が就任しなければ、こうした問題は明るみに出なかったのではないかという外国メディアの指摘にこう反論し、会場からは失笑が漏れた。

「必ずしもそうではない。ひょっとすると監査の中でも見つけることができた可能性もある。(今回は)たまたまそれが早かった」

第三者委員会にすべてをお任せしていると具体的な説明を拒む同社に自浄能力があったのか。高山氏は今後も社長を続ける意志を示す中でこうも述べている。

「必ずこういうことがない会社にしていきたい。異常な動きを検出できる能力をつけていかなければならないと思っている」

さらに、高山氏はウッドフォード氏について「10月に解任した理由は、社長としての資質の問題。9月は3日しか日本にいなくて、会社として機能しない面もあった。社内でも組織を飛び越えて独断専行でダイレクトに指示をする」(高山氏)と、再評価しない方針であることを明らかにした。