会見するオリンパス?山修一社長(8日・新宿区)《撮影者 中島みなみ》

オリンパスは8日、取締役会を開催。森久志副社長を解任した。有価証券投資に関する損失計上の隠蔽に関わった責任を問われた。同社はこうした行為が90年代から続いていたとする。

同日、高山修一社長は都内ホテルで会見し、その解任理由を「過去の負債をかなりの長い間、繰り延べ処理をしてきた」とし、陳謝した。予定されていた決算発表は延期した。

森前副社長は、Gyrus Group PLCの買収でアドバイザーに支払った報酬や優先株の買戻し資金、国内新事業のアルディス、NEWS CHEF、ヒューマラボの国内3社の買収資金を、複数のファンドを通すなどの方法で損失計上を先送りしたり、投資有価証券などの含み損を解消するために利用してきたと、話しているという。

高山社長は、森氏が同社の第三者委員会(委員長=甲斐中辰夫弁護士)の調査に応じる中で、こうした供述に至ったと説明した。しかし、これまでの会見では、森氏も同席した会見で、すでにあった隠蔽などの指摘を否定し、買収は適切に行われたと説明してきた。

高山社長は「このことについては、昨日知った」と、唇をかんだ。自身の責任については「(株価は下がったが)お客様に伝える企業の価値は変わっていない。上場を維持させるべく努力する。辞任は考えていない」と、述べた。

また、損失の規模はかなりの額というにとどめ、「第三者委員会にすべての情報を提示し、みなさまにご報告申し上げる。今は申し上げることはできない」(同上)と、詳細は明らかにしなかった。

企業業績の改ざんに手を染めた背景について「円高に推移する状況で、売上が伸びない。営業利益が厳しい中で、ほとんどの日本企業が財テクに走った。90年代のいつとは特定されていないが、その頃からのようだ」と、高山社長は語り、「おそらくこの件については、さかのぼって調査をすることになる」と、調査対象が広がる可能性を示唆した。