日本精工は、中空軸でありながら長寿命を実現したボールねじを開発、日立オートモティブシステムズの「電動型制御ブレーキ」に採用されたと発表した。

ハイブリッドカー(HV)や電気自動車(EV)は、減速時にモータを発電機として回転させることでエネルギーを回生し、蓄電池を充電する。合わせて発電のためモータが回転する抵抗を制動力として利用する。電動型制御ブレーキは、発電機を使った回生ブレーキを最大限活かしながら、通常のブレーキと協調して作動させることで、制動力の確保とエネルギー回生率の向上を図る。

今回のボールねじが採用された電動型制御ブレーキは、従来のブレーキシステムから置き換えるため、ボールねじの中空化と小型化の開発が必要だった。日本精工は中空化によるねじ軸の変形を抑える転造・熱処理工程を開発し、一般的な工法である熱処理後のねじ軸溝の研削加工を廃止して、薄肉中空ねじ軸の量産を可能にした。

また、ナットには低背厚こまを採用することでボールねじの中空化と小型化を達成した。

環境対応車の需要は今後大きく伸張し、回生協調ブレーキの採用が進む見通し。同社は、ブレーキの小型・軽量化や電動化のニーズに対応するボールねじの開発を進め、この分野で2015年に20億円の売上を目指す。