枝野幸男経産相(25日・経産省)《撮影者 中島みなみ》

「タイの洪水被害対策本部」を設置する経済産業省の日系企業などへの対応策が25日にまとまった。

現地では今回の洪水被害により短期運転資金の調達需要が高まることが予測され、タイ中央銀行の日本国債を担保として、日銀がタイバーツを供給。短期運転資金需要の高まりに対応し、資金需要の逼迫を防ぐ。担保となる国債は、タイ中央銀行に邦銀が預託する。

また、同日、日本政策金融公庫は貸付についての資金使途を拡大。国内親会社を通じた現地法人への設備資金や長期運転資金の調達を可能にした。タイの洪水被害で新たな設備投資などを必要とする日系企業の設備資金や長期運転資金の調達を容易にする。

信用保証協会は海外投資関係保証を強化する。これはすでに制度としてあるものだが、国内中小企業の外国子会社への出資・貸付に係る資金や拠点の設置・拡張に要する資金などの借入保証を強化する。

貿易保険の拡充も行われる。国内企業のタイ向けの輸出や投資のリスク軽減を行う従来の貿易保険に加えて、独立行政法人日本貿易保の再保険制度の規定を利用して、民間保険会社がタイの現地日系企業が行う輸出と、タイ国内向けの取引を対象とする貿易保険を始める。被災による代金回収不能などの不安を払拭し、取引の収縮を防ぐ。

さらに、長期に操業が止まる日系企業のタイ技術者を国内に受け入れ、能力向上などの研修事業や、現地での技術技術者の育成を実施する。

「特別措置として、タイだけで生産を行っているようなものについてタイの技術者を受け入れ、操業再開まで日本で生産を行ってもらうことも考えたい」と、さらに枝野幸男経産相は関係省庁との調整を急いでいる。

タイには製造業約1880社の日系企業がある。