プライスウォーターハウスクーパースは、国内の上場企業と有力未上場企業約6300社を対象に「2011年度M&A実態調査」を実施した。

調査は今年5月25日〜6月20日までで、有効回答数307社、回収率は4.9%だった。

調査結果をレポート「M&A白書2011」にまとめた。調査は、日本のM&Aの現状を把握するため、同社が2003年から隔年で実施しているもの。今回の調査では、新興国への日本企業によるM&Aに着目し、新興国M&Aの注目動向、新興国M&Aの取り組み状況の2つのテーマを中心とした。

結果によると企業が自社の属する業界で新興国へのM&Aとして注目している国としては、中国が63%でトップとなった。次いでインドの41%、ベトナムの32%が続く。アジア以外ではブラジルの16%が高い。

また、M&A対象国への投資に魅力を感じる理由としては、注目度上位の中国、インドでは「市場の成長性」や「市場規模」、「安価な労働力」が多い。一方で、新興国へのM&Aで意思決定、投資後の成否に大きな影響を与えると思われるリスクとしては「経済情勢の変化(金利、為替、インフレーションなど)」や、「投資規制(投資奨励策、外資規制など)の変化」、「買収後の事業運営(運営方針の浸透)」が重要リスクと考えられていることが明らかになった。

これらの結果から、新興国M&Aは成長が見込めるマーケットを得るという点に魅力があると感じている一方で、難しさやリスクが伴うことが示されていると、している。