三菱重工業は、陸上輸送用冷凍ユニット「陸上レフユニット」に、温度設定の異なる2室の温度調節をすべてヒートポンプ運転で可能にした新モデルを開発したと発表した。

ヒートポンプは、冷却したい空間から暖めたい空間に効率よく熱を移せる。コンプレッサーで発生する熱を加温に利用する従来型に比べ、加温能力を2倍超に向上、最高効率時の冷凍機燃費は75%減と大幅な省エネ・CO2排出抑制を実現する。

新モデル「TDJS35HP」シリーズは、トラックのメインエンジンで駆動する。独自の高効率な3Dスクロールコンプレッサーの採用に加え、庫内に設置される2台の熱交換ユニットの冷媒が流れる方向を、冷却運転と加熱運転で逆転させる、独自の冷暖フリー回路を業界で初めて実用化した。

これによって、すべての運転条件下でヒートポンプによる大能力、高効率な運転を実現した。外気温がマイナス10〜プラス40度の範囲内で、前室を冷蔵の5度、後室を米飯の管理温度帯である20度に維持できる。定格暖房能力は5.7kW。

従来型では、前室を冷却し後室を加温する場合は、どちらかを停止させながら交互運転する必要があった。新モデルは、冷却側から加温側に熱を移す最も効率的な同時運転ができるとしている。この結果、消費エネルギーを25%削減しながら、冷却能力は70%増、加温能力は380%増となる。効率は4.3倍で、CO2削減率は75%に達する。

管理温度帯が異なる食品を1台で配送するコンビニへの配送トラックなど向けを中心に2012年4月から販売する。