核セキュリティのセミナー(右から警察庁・大石吉彦警備課長、内閣府・吉野潤政策統括官、公共政策調査会・板橋功室長《撮影者 中島みなみ》

原子力発電所の核セキュリティの強化が検討されている。福島第一原発事故後、テロなど外部脅威に対しても原子力発電所の脆弱性が露呈したためだ。

原子力委員会の原子力防護専門部会は25日に技術検討WG(ワーキンググループ)から核セキュリティの具体的対策や技術的課題について「福島第一原発事故の教訓を踏まえたとりまとめ」の報告を受ける。

これに先立ち、内閣府原子力政策担当室(原子力委員会事務局)企画官の吉野潤政策統括官は、核セキュリティについて「テロ対策特殊装備展'11」のセミナーの中でこう話した。

「福島第一の事故を受け、原子力発電所の原子力施設が自然災害だけでなく、人為的な悪意を持った行為にも脆弱であるというご心配が国民の中に出てきている。その危機感を関係者の中で改めて強く共有するとともに、国民にも問題意識をより強く持っていただきたい」

また、電力会社など関係事業者へに対しては、警察や原子力安全・保安院など規制や治安当局との緊密な連携を強く要請した。

「核セキュリティの基本的考え方は、事業者がリスクを評価し、何重もの深層防護の考え方で対策を講じていくべき。その上で規制当局や治安当局と協力をしていく。とりまとめは事業者が本来行うべき内容に踏み込んでいるが、これはある意味、事業者にこういう方向で検討してくださいという例示」

WGのとりまとめには、原発に対する妨害破壊行為の早期検知、早期検知活動への支援、設備の耐久性や堅牢性や、治安当局と連携した訓練の重要性などが盛り込まれる予定。